クルマノエホン livres d'images de voitures

楽しいクルマ絵本の世界/エンスーのためのクルマ絵本ライブラリー

ロードキル  

ロードキル

私の朝は早い。毎朝5時起床。通勤距離がその大半を湘南ルート134&129を使った片道50kmなので、5時半には家を出て片道約1.5~2時間の車通勤だ。日の短くなる冬場は、朝も真っ暗、通勤時間帯はほとんどライト投光で運転している。最近朝の通勤時に、路上に轢死した動物を見る機会が増えた。後始末をされていない早い時間帯というのもあるが、冬になり夜間運転の時間帯が延びたので、事故そのものの件数が増えたのも一因と考えられる。この動物の路上での轢死を「ロードキル」、英語では“Runover Death“というのだそうだ[1]。

動物といえども轢死現場を見るのは気持ちのよいものでないし、何よりも事故現場を放置すれば、スリップや回避動作による二次被害の危険性もある。米国においては、大型の鹿など動物自体も大きいので、夜間認知が遅れて衝突、自動車同士の衝突並みの大事故に繋がることもある(米国では郊外で鹿を跳ねる事故が年間30万件も発生している![2])。

GMナイトビジョン
GMナイトビジョン(イメージ図)

これらの事故の解決策として商品化されたのが、GMがキャデラック・ドゥビルで2000年に世界で初めて商品化した「ナイトビジョン」である。これは、フロントグリル内に搭載された赤外線カメラによって、物体とくに生物が発する遠赤外線を検知するものである。よくアクション映画で夜間の戦闘シーンに使われるあれである。もともと軍事技術であったものを民生に転用したものだ。検知された映像は、メーターの前に装着されたHUD(ヘッドマウントディスプレイ)上に投影され、ドライバーが視認する。

このような技術はその後自動車各社で商品化されている。もともとは人里離れた山奥で動物を発見しやすいように開発されたものだが、最近は街中での歩行者や障害物を夜間でも認知しやすいように応用されている。BMWは同じような遠赤外線カメラ型、ホンダはこのカメラを2台つけてステレオカメラ化(目の機能を再現)し、対象物とその距離を把握する技術を開発している。トヨタやベンツは、目に見えない光である近赤外線をライトで投光し、その反射光を専用のカメラで撮像、HUDに投影するタイプを開発している。早い話が、目に見えないハイビームだ[2][3]。ハイテクを駆使した効果の方はいかほど?

さてロードキルに話を戻そう。北海道開発局の統計によれば、国道における野生生物の事故は近年急激に増加している[4]。これは明らかに野性生物の居住区にまで開発が進んだことによる環境破壊に起因する。ロードキルの広義によれば、動物(昆虫までも含める場合もある)が道路上で車に轢かれたものだけではなく、側溝などの道路構造物に落ちた場合や道路照明塔に衝突した場合など、道路に起因する野生動物の死傷を全て含めて言う場合もあるそうだ[1]。こういう事例も考えれば、道路・環境設計の問題や、ペットの無責任な放置による動物の野生化の問題など、我々の生活全般にまで問題の病巣はある。

道路と環境の共生については、[4]や[5]にも紹介されているように知恵を出して様々な創意工夫をする必要がある。人間のモラル低下については、一体どうすればいいのだろうか。

カナダのヘラ鹿警戒標識
カナダのヘラ鹿警戒標識

もう一つの基本的対策は、動物が横断しやすい場所であることをドライバーに認知させることだ。すなわち動物警戒標識の設置である。道路標識は日本全国、世界各地にあまたあれども、動物警戒標識にも地域柄、お国柄、実に多種多様な標識が存在する[6]。さしずめ動物園だ。こちらの方は見ていて心が和む。

[参考・引用]
[1]ロードキル、EICネット環境用語集、
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=2928
[2]CADILLAC DEVILLE 威力絶大「ナイトビジョン」、YOMIURI ONLINE、
http://www.yomiuri.co.jp/atcars/impression/mihori_nightvision.htm
[3]ナイトビジョン、Wikipedia、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3
[4]動物にやさしい道ってどんな道?、環境にやさしいことってどんなこと?、国土交通省 北海道開発局、
http://www.sp.hkd.mlit.go.jp/manabi/michipro/mb_pdf/mb_05/05_45-46.pdf
[5]ロードキル対策、日本エヌ・ユー・エス株式会社、
http://www.janus.co.jp/environ/land/road_kill.html
[6]動物注意標識探索隊、
http://www.since2003.com/~animalsign/index.htm
スポンサーサイト

Posted on 2007/12/05 Wed. 22:18 [edit]

category: cars/車のお勉強

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://ehonkuruma.blog59.fc2.com/tb.php/96-eace4033
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク