2007東京モーターショー~クルマの未来のカタチ

トヨタ「i-REAL」

さて、現実の未来カーの世界に戻ってみる。みつやくんのマークXのような飛ぶ車や湖上を走る車はないけれど、現在開催中の東京モータショーでは、現時点の最新の知識や知恵を集結して考え抜かれた未来のクルマを見ることが出来る。

日産GT-R
日産GT-R

先日、幕張に出かけてきたが、話題のGT-R効果で日産ブースは人だかり。ほとんど何も見られなかった(きれいなおねえさんたちは見てきました)。こんなに人が集まるのに、なぜ車は売れないのであろう。本当はみんな車が好きなんだよね。展示車両の詳細については様々なメディアで語られているので、今回はごく一部に絞って紹介しようと思う。個人的な感想であるが、キーワードは「パーソナルモビリティ(新しいクルマのカタチ)」と「電動化」であったと思う。

トヨタ「i-REAL」その2
トヨタ「i-REAL」

まずはトヨタの「i-REAL」。「わたしの足は車いす」でも紹介した車椅子型のパーソナルモビリティ「i-unit」の進化版。よりシックに変身し、さらに現実味を帯びてきた。トヨタは2003年東京モータ-ショーで原型である「PM」を発表してから、2005年愛・地球博の「i-unit」、同年モーターショーでの「i-swing」、そして今回の「i-REAL」と着実に進歩を遂げてきた。あのトヨタがパーソナルモビリティにこれだけの時間とお金をかけている以上、将来の市場投入を念頭に入れているに違いない。

このようなパーソナルモビリティが最終的にどのような使われ方を目指しているのかはわからないが、交通渋滞や駐車場の確保などの課題が多い都心部には、公共交通や従来タイプの車両で乗りつけ、限定された市街地や、さらに狭い領域、例えばオフィスやショッピングモールなどの施設や工場内をパーソナルモビリティで移動するようになるのだろうか。私の住む地域でいえば、観光都市鎌倉近郊までは普通の車で移動&駐車、市内をこのようなパーソナルモビリティで移動することは、あり得る気がする。いわゆる、パーク&ライド方式の未来型だ。

トヨタ「Hi-CT」と「リムーバブルムーバー」
トヨタ「Hi-CT」と「リムーバブルムーバー」

トヨタではもう一つのコンセプトカー「Hi-CT」が気になった。私が注目したのは、bBの進化版ともいえる若者向き遊び車本体ではなく、その車体の後部デッキに格納された「リムーバブルムーバー」(ネット上には情報が少なく、新聞名は失念したが某産業系新聞の写真記事にはそう書かれていた)。小さい飛行機に2輪がついたような形。プロモーションビデオを見ていたら、お兄さんがこの翼の部分に足を乗せて、自由自在に乗りこなしていた。「セグウェイ」の操舵棒をはずして小型化したようなユニークな乗り物である。これもパーソナルモビリティの一つといえる。おそらく、近未来のスケボーのような重心移動による遊び道具を具現化した形なのだろうが、「i-REAL」やトヨタのロボット技術を駆使すればすぐに実用化できそうな代物だ。

スズキ「PIXY」
スズキ「PIXY」

スズキも同じようなコンセプトカー「PIXY」を出展していた。基本的な考え方は、「i-REAL」と同じだと思うが(やはり完成度はトヨタが非常に高い)、軽自動車「SSC」と合体して運搬移動できる点がユニーク。

スズキ「PIXY」と「SSC」
スズキ「PIXY」と「SSC」

デンソー「異次元ビークルむ~ん」
デンソー「異次元ビークルむ~ん」

もう一つ面白い乗り物が展示されていた。デンソーの参考出品で社内のアイデアコンテスト「夢卵」のグランプリ作品、異次元ビークル「む~ん」。オートバランス制御による近未来の一輪車。早い話が、大きなタイヤの中に腰掛けて運転する乗り物(会場では実際に走っているデモビデオが見られる)。

ワンダースリー
ワンダースリー

40代後半以上の方は記憶にあると思うが、手塚治虫のアニメ「ワンダースリー(W3)」に登場した巨大なタイヤの乗り物「ビッグローリー」のようなものだ。シート下に装着されたジャイロセンサーによって、車体(というか車輪)が傾いても、シートと地面は常に平行となるよう制御される。

日産「PIVO2」
日産「PIVO2」

パーソナルモビリティとしては少し大きめであるが、新しいクルマの形という意味では日産の「PIVO2」も紹介しておこう。前回の「PIVO」に続いての進化版。インホイールモーター(4つのタイヤ内のそれぞれにモータを持ち、独立して制御)の導入により、タイヤ位置を自在に制御することで、これまでにない運動制御が可能となる。今回は「ロボティック・エージェント」というパートナー・ロボットが同乗し、このロボット君が車とドライバーのインターフェース(橋渡し)の役割を果たす。既にホンダやトヨタは人型ロボット技術を発表しているが、ついにロボット(頭脳)が車の中に乗り込んだ。

GT-Rが見られなかったので、GT-Rのシートに座ってきた
GT-Rのシート

以上紹介したいずれの「クルマ」も、キー技術は電動化だ。電気で動く、電気でつなぐことで、これまでにない形や動きが実現できる。環境の面からも、電動化がこれからの車の技術のメインストリームになることは間違いない。この地球を守るには、車の家電化しか道はなさそうである。GT-Rが従来の車の究極(を目指した)の形だとすれば、これらの車はその対極に立つ。従来の自動車の概念からは「クルマ」といいがたい面もあるが、近い将来、これらの形が「クルマ」の形のスタンダードになるかもしれない。

車とロボットの話が出てきたところで、次回はロボット・カーの絵本を紹介する。
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[ 2007/11/07 23:02 ] cars/車のお勉強 | TB(0) | CM(0)

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