黄昏のビギン by sumire

この時期、クリスマスソングやこの1年を振り返って歌謡祭、紅白歌合戦で流行はやりの曲を聴くのも良いけれど、名曲といわれる日本のスタンダードに浸るのも良い。若い世代がいい感じにカバーして個人的に気に入っているものをいくつか挙げてみた。いいものは時代や世代を超えていいのである。

まずはBEGINの歌う『空に星があるように』。オリジナルは1966年発売で、作詞作曲及び歌手は荒木一郎。本人自らがパーソナリティを務めるラジオ番組のタイトル曲として起用されヒットした[1]。



カバー曲とオリジナル曲を聴き比べるとまた新しい発見があるね。




続いては、大橋トリオの『あの素晴しい愛をもう一度』。一人でトリオとは是如何に。大橋は私の大好きなアーティストの一人。オリジナルは1971年にリリース。作詞は北山修、作曲は加藤和彦のザ・フォーク・クルセダー・オリジナルメンバーによる作品。『あの素晴しい愛をもう一度』と誤表記が多いようで、正確には“素晴しい”だそうだ[2]。フォークルといえば、当時幼稚園児の僕ですら、“酒はうまいし ねえちゃんはきれいだ♪”って今年のPPAPごとく口ずさんでいた大ヒット曲『帰って来たヨッパライ』かな。でもこちらは教科書にも載るくらいの優等生曲。このフォークの名曲を大橋トリオがシックにアレンジ。



オリジナルはこちら。ギターのイントロが良いね。


トヨタのCMにもなったヒュー・ジャックマンバージョンも大橋トリオとは真逆な雰囲気でgood job!


  

3曲目はアン・サリー(安佐里)による『蘇州夜曲』。作詞・西條八十、作曲・服部良一の戦前のこの名曲は、数奇な人生を歩んだ李香蘭こと山口淑子主演映画『支那の夜』での劇中歌として昭和15年(1940)に発表された[3]。私の中での昭和歌謡のベスト1、2を争う。こんな美しい歌謡曲が他にあるだろうか。



映画『支那の夜』からのオリジナル。


今年の明暗を象徴する二人のバージョンもある。

高畑充希バージョン(NHK『ごちそうさん』より)


ASKAバージョン。歌に罪はなかばい。




そして、さらにこの人も今年のお騒がせ芸能人だった石田純一の長女、すみれ(歌手活動のときはsumire表記)が歌う『黄昏のビギン』。作詞が永六輔・中村八大、作曲が中村八大という昭和黄金コンビ1959年の作品。永六輔は自身の番組の中で、自分の曲の中で一番好きだと語っている[4]。オリジナルの歌手は水原弘(アースっていっても、若い人は知らねーだろうな)。すみれさんはテレビなんかで拝見していると、かなり天然なのだけど、この曲で見せた歌唱力はなかなかのもの。水原弘しかり、この曲のカバーでは有名なちあきなおみ版など実力歌手でないと歌いこなせない難曲である。それをブラジル音楽の至宝、セルジオ・メンデスとコラボしちゃったのだからやはり天然なのか。でも、これらビッグネームに負けない色気のある見事な歌に仕上げていると思う。さすがセルジオのアレンジもブラジル音楽大好きな私に刺さった。



エロい親父はsumireの腰をくねらすフルPVを観てみたい。Sumireさん体調が悪いようで心配です。


オリジナルの水原弘バージョン。改めて聴くとうううーっ、うまい。水原弘のすごさが分かります。




永六輔さんは今年鬼籍に入られた。年初から福岡の父の介護が現実問題化して、このブログにも何度も書いたが、昭和ヒトケタ世代は非常に頑固でめんどくさい。でもこの世代であり、メディア時代の開拓者でもあった永さんや同じく今年亡くなられた巨泉さんらに我々は、少なくとも私は文化的な価値観(政治的にはちょっと違うのだけど)、趣味嗜好に多大な影響を受けたと思う。音楽メディアである歌謡曲も然り。永六輔作詞の数ある名曲である『見上げてごらん夜の星を』や世界の歌となった『上を向いて歩こう』などが、多くの後輩アーティストによってカバーされている。彼ら先達の功績を称え、追悼する意味でも、年の瀬は皆さんお気に入りの日本のスタンダードを探してみてはどうだろう。

今や世界に影響を与える日本の楽曲がこれ。時代は大きく変わった。





[参考・引用]
[1]空に星があるように、Wikipedia、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E3%81%AB%E6%98%9F%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB
[2]あの素晴しい愛をもう一度、Wikpedia、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%81%AE%E7%B4%A0%E6%99%B4%E3%81%97%E3%81%84%E6%84%9B%E3%82%92%E3%82%82%E3%81%86%E4%B8%80%E5%BA%A6
[3]蘇州夜曲、Wikpedia、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%98%87%E5%B7%9E%E5%A4%9C%E6%9B%B2
[4]黒い落葉/黄昏のビギン、Wikpedia、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E3%81%84%E8%90%BD%E8%91%89/%E9%BB%84%E6%98%8F%E3%81%AE%E3%83%93%E3%82%AE%E3%83%B3

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コメント

  1. SDTM | /ZyVyp1I

    今回も新しいソースをお教え頂きました。

    ☆ TOPのトップレスのお姉さんの画像でどう展開するのか、まず不安でした。(笑)

       黄昏のビギン、ちわきなおみの曲で知り、カラオケでもトライしています。
       なかなかキーが合わないのか高得点には至りません。でも、彼女の
       持ち歌である「喝采」は理由がよく分からないのですが、高得点になっています。
       ちょっと脱線しましたね。SUMIREさんの「黄昏のビギン」は「競る塩・面です(誤変換が面白いのでそのままに」」
       とのコラボなんですね。なるほど、映像を見たとき、彼女の手のアップがありますね。
       なんか、ダメージを感じます。
       病的な感じ、、この曲はそういうモチーフも含めて、色々な方に共感させるのでしょうね。

       後一つ、「若草色のクラウン」、良いですね。これ、パクらせて記事に仕立てようと
    思います。

    ( 02:05 [Edit] )

  2. papayoyo | -

    Re: 今回も新しいソースをお教え頂きました。

    > ☆ TOPのトップレスのお姉さんの画像でどう展開するのか、まず不安でした。(笑)
    絵本ブログにはちょっとドッキリですが、もはやテーマからかけ離れてきていますので…

    >黄昏のビギン、ちわきなおみの曲で知り、カラオケでもトライしています。
    色々と渋い曲を挑戦されていますね。「喝采」私も大好きです。

    >「競る塩・面です(誤変換が面白いのでそのままに」」とのコラボなんですね。なるほど、映像を見たとき、彼女の手のアップがありますね。なんか、ダメージを感じます。病的な感じ、、この曲はそういうモチーフも含めて、色々な方に共感させるのでしょうね。
    水原弘がもともとラテンを得意としていましたから、”競る塩”はなるほどと思いました。彼女の手のアップで健康状態を探るとはまたまたSDTMさんの独特な視点で。sumireさん、またいい曲を歌って欲しいです。

    >後一つ、「若草色のクラウン」、良いですね。これ、パクらせて記事に仕立てようと思います。
    ヒュー・ジャックマンというと”ウルヴァリン”のイメージが強いのですが、初期にはミュージカルで活躍されたようですね。映画『レ・ミゼラブル』で歌うまいんだと知りましたが、とても素敵な歌声です。外国人ミュージシャンによる『あの素晴らしい愛をもう一度』だとブラザース・フォアバージョンがオリジナルの雰囲気を残していいですよ。
    https://www.youtube.com/watch?v=49wv8Qxb504

    ( 20:15 )

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