ねえ、まだつかないの?

梅雨明けである。いよいよ本格的な夏の到来である。すでに子どもたちは夏休みに入っているが、小さい子を持つ親にとっては、夏休みは憂鬱な時期である。暑苦しい怪獣たちが一日中家にいるのである。いつにも増して、「ねえ、何して遊ぶ?」「どこかにおでかけしようよ」等々、親にとっては戦々恐々の毎日となる。さて、本日はそんな子どもを持つ家庭によくある夏の一日を描いた一冊を紹介する。「ねえ、まだつかないの?」(James Stevenson作、やざき せつお訳、リブリオ出版)である。原題は”Are We Almost There?”(出版:Greenwillow)で、犬の家族が主人公のコミック風のコマわり絵本となっている。

ねえ、まだつかないの?本文

ラリーとハリーは男の子の兄弟。夏のある日、お父さんが海に連れて行ってくれるというので彼らは大よろこび。お父さんの運転する車の中で、海につくまで兄弟たちはおおさわぎ。言うことをきかない子どもたちに、お父さんはへとへと。疲れたお父さんは運転を放棄してしまうが…。

「疎ましい」という理由でわが子に手をかける親もでてくるご時世。どんな親でも子どもをうっとおしく思うことはあるが、遊びに夢中になっているわが子の笑顔を見た瞬間、遊びに疲れて眠ってしまうわが子の寝顔を見た瞬間、その思いはリセットされるのが親というものだ。そんな戦いを毎日いどまなければならないのも、また親の宿命である。まっとうな親にとっては共感のできる親子の日常が描かれた、自分の家族を見つめなおす機会を与えてくれる一冊である。会話がおもしろいので、原著でも入手比較したいと思っている。

James Stevenson
James Stevenson[1]

作者のJames Stevensonは1929年米国ニューヨーク州生まれ。雑誌「ニューヨーカー」の表紙や挿絵を描く一方、70年代の初めから絵本の創作を初め、100冊以上にのぼる作品を発表している。ペンとインクで描いたものに水彩で色をつけた軽快な画風で、コミカルなものから心に染み入る内容のものまで巧みに表現し、人気を集めている。児童向け読み物や詩集の著作もある。米国コネチカット州在住。[引用]

さて、どこがクルマの絵本?表紙にも描かれているように、この家族の自家用車は、非常にカタチに特徴のあるアメリカ車である。その解説は次回で。

[参考・引用]
[1]Featured Author and Illustrator: James Stevenson、Carlo Hurst's Children's Literature Site:BooksInTheClassroom.com、
http://www.carolhurst.com/authors/jstevenson.html

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