Mas que nada

Sergio Mendes & Brasil'66

もう1週間経ってしまったけど、ついに始まったね、リオ五輪。いろいろ難題山積みのブラジルで、本当に開催できるのかと思ったけど、とりあえずスタートしちまったからには無責任に楽しむしかない。ブラジル国民にゃ悪いが、宴(うたげ)の後にあんたらがどうなるかは知ったこっちゃねえ。開催前のドタバタ劇って意味じゃ、我がTOKYOの方が呪われ続けているので、人んちのことなんて構っていられねえんだよな。とにかく何事もなく、閉会式を迎えられることを祈ってるぜ。そのブラジルの祭りを盛り上げるにはやっぱり音楽だ。

2016リオ五輪開会式
リオ五輪開会式
出典:http://matome.naver.jp/odai/2147056558937093001/2147058687252107303

開会式でも、敬愛するトム・ジョビンが取り上げられていた(素晴らしかった開会式の演出の準備は、招致決定直後から6年をかけて万全の準備をしたのだというから納得[1]。それに比べて…)。トムの曲ではないが、ジョルジ・ベン作曲の“Mas que nada(マシュ・ケ・ナダ)”もまた、ブラジリアン・ミュージックの名曲だろう。セルジオ・メンデスのアルバム、ハーブ・アルパート御大のプロデュース『Sergio Mendes & Brasil'66』に収録された、この曲のカヴァーは世界的大ヒットとなった。ボサ・ノヴァをメジャーにしたのは、トム・ジョビンよりもむしろこのセルメンの功績なのかもしれない。彼はもともとジャズからスタートしているので、このアルバムはジャズの定番として紹介されることも多い。ジャズフリークの叔父貴も、私がブラジル音楽を好きだと言うと、自宅でこの“LP”をガンガンにかけてくれたことがあった。

なんてこった
出典:http://minkara.carview.co.jp/userid/707161/blog/29570647/

ところで、この呪文のような“Mas que nada(マシュ・ケ・ナダ)”ってなんだ?スペイン語では「最高!」って意味らしいけど、ブラジルの公用語はポルトガル語。当時のサンパウロのスラングで「まさか」「なんてこった」「やなこった」等と言う意味らしい[2]。バイきんぐ・小峠の決めゼリフは、ブラジル風に言うと“Mas que nada!”ってことになる。

すでに開催期間の1/3が過ぎてしまったが、いい意味で予想に反し、日本チームは好成績。メダル獲得数でなんと3位!だなんて。ストイックな内村航平に至っては、イチロー並みの神“技”だね。個人総合のメダリスト会見で、海外メディアから「あなたは審判に好かれているんじゃないですか?」というゲスな質問をされたそうだけど、彼はサラリと大人の対応をし、最後に逆転されたウクライナのオレグ・ベルニャエフ選手は、「無駄な質問だ。」と一蹴したという[3]。死闘を続ける中で、共に頂点を取ることの難しさやそこに至るまでの苦しさをわかっているアスリートたちは、試合が終わればノーサイド、互いを敬い称え合える。この真のスポーツマンシップのエピソードを聞いて、改めて何が本質なのかを考えさせられた。

健闘を称えあう内村とベルニャエフ
健闘を称え合う内村とベルニャエフ[3]
互いを罵り合う現代の風潮に改めて反省を促すワンショット

ここのところの五輪や国際競技に関するスキャンダルに癖癖していた私は、最近スポーツ全般、特にスポーツイベントを見下す気持ちがどこかにあった。だからリオ五輪も正直、冷めて見ていた。所詮、志の低いナショナリズムとカネの世界だろって。でも彼らの大人の対応を聞くと、なんで国家間、宗教間、人種間、政党間云々で同じことができないんだろうと。ひょっとして、これらの間の誤解や小競り合いを最も助長している、むしろ煽っているのは、正義と真実を伝えることを使命とするメディアなのではないかとさえ思ってしまう。メディアはあくまで傍観者(第三者)だ。人間どおし、現場で直接起こっている出来事は、結局彼らには真に理解できないのだと思う。まあ、今ここで書いていることも、そのメディアを通じての感想なんだけど…。

渾身の一球
気迫の一球
出典:http://lpt.c.yimg.jp/im_siggclj1xTeqJ.xnk1aIogmEsg---x900-y692-q90/amd/20160808-00010021-yrioolym-000-view.jpg

鬼気迫る姿が印象的だった愛ちゃんにはメダルを取らせてあげたかった。サッカーはまあ順当かな。日本サッカー全体の課題のみが浮き彫りになった。ロシアW杯も厳しい。逆にラグビーは、W杯に続いて世界を驚かすパフォーマンスを見せてくれた。ここまで来たらメダル獲りたいね。これら以外にも、“Mas que nada”とまさかのことが相次ぐリオ五輪。やはりオリンピック、いやRioには魔物が棲む。

―リオ五輪、“Mas que nada”な出来事―

テニス:王者ジョコビッチ、初戦敗退
テニス:ウィリアムス姉妹、初戦敗退
卓球:日本女子エース石川佳純選手、初戦敗退
サッカー:試合前7時間入りで勝利、ナイジェリア代表
サッカー:優勝候補アルゼンチン、予選GL敗退
水泳:競技プールが緑色に!
まだまだ続く?マシュ・ケ・ナダ



[参考・引用]
[1]リオレベルの開会式は不可能 東京五輪・新国立の“大欠陥”、日刊ゲンダイDIGITAL、2016年8月10日、
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/187402
[2]マシュ・ケ・ナダ、Wikipedia、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%82%B1%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%83%80
[3]内村2連覇 会見で垣間見えた頂点を争った2人の友情 ベルニャエフ「無駄な質問だ!」、デイリースポーツ、2016年8月11日、
http://www.daily.co.jp/olympic/2016/08/11/0009376449.shtml


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[ 2016/08/12 01:53 ] music/音楽 | TB(0) | CM(0)

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