Pearl

Pearl

先日『SmartNews』を読んでいて目に留まったネタ、“【感動する360°動画】クルマで暮らす父と娘の物語『Pearl』”。Googleが制作した360°ムービー『Pearl』は、1983年製のシボレー・シタシオンの車内を舞台に繰り広げられる父と娘の生活を描いた物語。娘の成長とともにスレ違う父娘。最近、娘との間に冷たい壁を感じている私と重なるところもあって、ついつい見入って、いや聴き入ってしまった。

主人公の親父は何を生業にしているのか。ミュージシャンとしての成功の夢破れ、幼い娘を抱えながらギター片手に流しで生計を立てているように見える。母親は登場しないので父子家庭なのだろう。家はないのか、古いシボレーが二人の家代わりとなっている。父のギターの弾き語りを愛車の中で聴きながら成長した娘も、お年頃になると父親との葛藤の日々が続く。そんな時、ギターを手に取り、父の曲を口ずさむ娘。シボレーも次第に娘と彼女のバンド仲間らの生活空間となっていく…。ムービー中に流れる、主人公たちの歌う『No Wrong Way Home』が次第に耳から離れなくなる心地よいメロディ。

Pearl2
ギター弾きながら運転しとる(「Pearl」より)

ところでこのお父さん、ギターを弾きながらシボレーを運転しているシーンがある。アメリカでは長~い直線路が続く国道では、(アクセル操作のいらない)一定車速を維持するクルーズコントロール(オートクルーズ)が重宝すると聞くが、このシボレーには付いているのかな?。でも、これじゃハンドルは制御できないし、技術的に可能だとすれば、車間距離維持機能付のアダプティブクルーズコントロール(ACC)やレーンキープアシスト(LKA)などのADAS機能になるが、これらの半自動運転装置は‘83年にはまだ市販化されていない。よーく観察してみると、アクセルに右足をかけながら、両膝で器用にステアリングを挟んで舵角を調整しているようだ。そんなことをしながらギターまで弾いてしまっている(マルチタスク!)。日本でもコンビニ弁当を食いながら運転しているドライバーを見たことがあるが、この父親のような芸当はThe long and straight roadの続くアメリカでしかできない。(皆さん、マネしないように)

Chevrolet Citation
Chevrolet Citation[3]

シボレー・シタシオン(別呼称ではサイテーション)って全然知らなかったけど、日本車の脅威に対抗するため、GMが前モデルのシボレー・ノヴァを小型・軽量化し、ホイールベース長を伸ばしたミドルクラスのコンパクトカーとして’80年に市場投入した。シボレー初のFR(前輪駆動)車で、エンジンは2.5ℓの直4と2.7ℓのV6、ボディ形状は2ドアクーペと、3ドア・5ドアハッチバック。動画のモデルは2.5ℓの5ドアHBかな。当初は販売も好調だったようだが、とにかく欠陥の多い”サイテー”のクルマで売上も急落、わずか1代限りのモデルとして‘85年に消滅している[1][2][3][4]。

前出の記事によれば、360°ムービーというだけにスマホをドラッグすれば視点が変わるとなっているが、そのためにはGoogleの「Spotlight Stories」というアプリをダウンロードしなければいけないらしい。さっそくやってみた。すると「このスマートフォンに対応していない」と表示が出る。どうやら利用できないAndroid端末もあるらしい。クソーッと思ってもう少し調べてみると、そんな非対応の人のためにYouTube360版が用意されていた。音もサラウンドになっているので、イヤホンで聴くとさらに臨場感が得られる。ちなみに「Spotlight Stories」はiOSデバイスでも対応。

さて我が家の娘は、今修学旅行で沖縄だ。めんどくせえ親父とも顔合わすことなく、彼の地でエンジョイしていることだろう。



「家庭とは、人間修行の場です」 -野沢尚-[5]

[参考・引用]
[1]シボレー・サイテーション(1980)、5ドアハッチバックの時代がやってきた!美しいフォルムの5ドアまとめ(忘れられた名車達)、NAVERまとめ、2015年4月15日、
http://matome.naver.jp/odai/2142865647998466201/2142908445318494803
[2]Chevrolet Citation、Wikipedia、
https://en.wikipedia.org/wiki/Chevrolet_Citation
[3]シボレー サイテーション 1980年01月~1985年01月、GAZOO、
https://gazoo.com/car/newcar/vehicle_info/Pages/detail.aspx?MAKER_CD=00084&CARTYPE_CD=A14&GENERATION=-1&CARNAME=%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
[4]シボレー・サイテーション、アウトドア・ライフ&バラエティ、2012年1月25日、
http://blogs.yahoo.co.jp/estima_tcr10000/30160324.html
[5]『ぼくは見ておこう』松原耕二の、ライフ・ライブラリー。、ほぼ日刊イトイ新聞、
https://www.1101.com/watch/2005-02-08.html
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[ 2016/06/17 00:23 ] movies/クルマと映画 | TB(0) | CM(0)

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