くまモンCAR

くまモンMINI

余震は落ち着いて来たとはいえ、いまだに大きな爪痕が残る熊本。活動を自粛していた熊本アンバサダー、くまモンも連休中の5日に活動を再開し、子どもたちは大喜びだったそうだ[1]。自宅で古い雑誌を整理していると、「くまモンMINI」の写真に目が留まった。そういえばこんなコラボもやっていたなあと記事を読み返した。

小山薫堂
いつも楽しい小山薫堂氏と柳井麻希氏(FMヨコハマ、FUTURESCAPEサイトより)

この雑誌記事[2]によると、くまモンは『熊本県庁営業部長兼しあわせ部長』というすごい肩書であることがわかった。このくまモンの生みの親、現在のご当地ゆるキャラブームのきっかけを創り出した仕掛け人は、熊本出身の放送作家、私と同世代の小山薫堂氏(キャラクターデザインを手掛けたのは、彼の友人でもある水野学氏)。我々世代だと、あの伝説の『11PM』で放送作家デビュー、『カノッサの屈辱』や『料理の鉄人』(まだフジがチャレンジングだった頃)の構成作家と聞けば、その力量がわかる。広く世間に知れ渡ったのは、第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『おくりびと』の脚本家としてではないだろうか。そしてこのくまモンを含めた「くまもとサプライズ」運動の企画・プロデュース。個人的にはFMヨコハマでラジオパーソナリティを務める“FUTURESCAPE”の柳井麻希さんとの掛け合いが好きなのだが、とにかく多才・多忙な人である[3]。

パディントンベアとくまモン
今世界で一番有名なクマキャラ2体[4]

薫堂さんが裏で仕掛けたかどうかはわからないが、2013年7月、100周年を迎えたMINIオックスフォード工場にBMWがくまモンを招待した。このイベントは、あの熊キャラクターの元祖、パディントンベアがくまモンを招待するという設定で、くまモンへのサプライズとして「くまモンMINI」を披露した[4]。そのデザインの完成度は高く、くまモンデザインに見事にマッチしている。この特別仕様車は展示専用と思いきや、[2]によれば数台が販売されているとのこと(多分個人オーナーではないと思うけど)。これ、もう一度再販をして、売上の一部を被災地に寄付するなんてことできないのですかね、BMWさん。

honda giorno くまモンver. honda monkey くまモンver.
ホンダ・GIORNOくまモンver.(左)[5]とMONKEYくまモンver.(右)[6]
honda N-ONE くまモンver.
ホンダ・N-ONE専用フロントグリルデカール[7]

このMINI以外のくまモンCARを探していると、ホンダもコラボをしていた。原チャリ、ジョルノとモンキーのくまモンバージョン[5][6]。熊本にはホンダの2輪工場があるからだろう。これらもなかなか可愛らしい。またホンダカーズ熊本限定企画だが、N-ONE専用のフロントグリルデカールも販売されていた模様。100枚限定だからさすがにもうないと思う[7]。でもこうしてみると、どれも意外に違和感がないということ。やはり黒と赤の組み合わせは配色デザインの鉄板だね。

ルフィーも応援
ルフィーも応援[9]

地震直後の早い段階で、熊本県はくまモンイラストの利用について、これまでの申請許諾制から許諾不要の届出制とする特例措置とした[8]。地震後すぐに、漫画家の森川ジョージ氏の呼びかけで始まったくまモンのイラストで熊本を応援する「#くまモン頑張れ絵」活動が拡大した。我が家も大好き、ONE PIECEの作者で熊本出身の尾田栄一郎氏も、ルフィーによる応援メッセージを投稿するなど、こういうSNSによる素早いアクションも熊本県を動かした要因の一つだと思う[9]。ここは一つ、BMWやホンダだけではなく、他の自動車各社もくまモンカーをデザインしてみてはどうだろう?そしてベタではあるけれども、くまモンCARデザインNo.1決定戦、『KC-1グランプリ』を熊本で開催するとかね。燃費不正問題や販売台数の落ち込みなどで国内市場に元気のない自動車業界を盛り上げる意味でもと思ったのだが…[10]。

白岳くまモンver.
熊本は米焼酎処。学生時代大変お世話になった「白岳」にもくまモンバージョンがあったとは…。
出典:http://www.hakutake.co.jp/products/hakutake_kumamon.html

ちょうど昨日、“FUTURESCAPE”を聴いていたら熊本からの市民ゲスト(焼酎バーのオーナーというのが酒好き熊本らしい)が出演していた。彼女の話によると市内はだいぶ落ち着いているとのことだった。ただ、震源地の益城や阿蘇などはまだ厳しい状態が続いているようだし、私がショックを受けたのは、戦災も逃れてきた熊本城の惨状と母校熊大の赤レンガ校舎のダメージだ。

熊本城の被害状況
出典:http://donation.yahoo.co.jp/detail/5064001/

高層ビルの少ない熊本市内では、あらゆる場所から威風堂々とした熊本城(銀杏城)を拝むことができる。市民とっては単なるランドマークを越えた精神的支柱でもある。城に見守られているという“神”のような威厳ある存在って感じかな。くまモンの黒も、そんな熊本城の黒のイメージから来ているのだそうだ。外様である私ですら熊本城の変わり果てた姿にかなり衝撃を受けたのだから、地元民の精神的ショックは、物理的・経済的なダメージ以上と想像する。修復には莫大な費用と年月を要すると言われているが[11]、土台の石垣があそこまで崩れていると、これからの豪雨、台風シーズンを持ち堪えられるのか、とても心配である。

五高記念館の被害
工学部研究資料館の被害
母校の被害状況(上:五高記念館、下:工学部研究資料館)[12]

熊本大学の被害も甚大らしい。教授をしている先輩の話によれば、授業は連休明けから再開しているとのことだが、大学のシンボル、五高記念館の煙突は崩れ落ちているようだし、来年創立120周年を迎える工学部現役生・卒業生にとってのランドマーク、歴史的な機械遺産も保有する研究資料館(旧制熊本高等工業学校機械実験工場)にも大きな亀裂が入るなどいまだに立ち入り禁止になっているらしい[12]。取り壊すような悲しい結論にならぬよう、それこそ大学の知を総結集して元の姿に戻ることを願う。

熊本地震で被災した文化財等の保存に向けた緊急アピール(2016年5月12日、日本イコモス国内委員会)

2020年東京五輪の開催が危ぶまれている。新国立競技場の問題に始まって、エンブレム問題、そして誘致活動における疑惑のカネ。五輪誘致での賄賂話は今に始まったことではないので、IOC会長の偽善者ぶった反応に何を今さら感はあるものの、恐らく実行支配しているあの『D通』含め、大会運営組織関係者の反省も刷新もなく計画は続けられているし、ホスト側東京都の責任者が醜態をさらし続けている、もはやレームダック(死に体)状態なので、ここは良い機会、巷で盛り上がっているように早いとこ五輪開催を辞退すればよい。今夏のリオも酷い状況なので、一旦五輪スケジュールを全面見直し、「オリンピックを…」でも書いたようにロンドン開催でもなく、ギリシャ恒久開催を真剣に議論してはどうだろう。東京五輪開催が中止になれば、東北・熊本の震災支援に税金を回すことができるしね(今後4年間に、別なところで起こるかもしれんしな)。

東京五輪を強行すれば、工期に迫られて恐らく神戸で続いた新名神高速道路事故のような労災が多発すると思う。熊本城の被害は近代土木技術の問題点も浮き彫りにした。東北地震でもそうだったように、奇しくも震災によって先人の智恵が見直されている[13][14]。大地震・大噴火に遭遇するのは日本で生きる以上避けられないのだから、確率の低い地震予知技術よりも過去の経験知と最先端技術の融合で防災対策を進めることに、五輪を止めて浮いたカネを投資をした方が、未来のためになると思うのだけど。こう書くと五輪に夢を抱いている人も多いのだと、特にアスリートの方から批判を受けそうだが、東京で行うことに命以上の価値があるのだろうかね?酷暑の7月に東京で開催したら、選手たちにも死者が出るぞ(この7月開催も欧米諸国のエゴなんだが)。

またまた話が逸れた。くまモン、遠くから応援しとうよ。肥後もっこすな、こぎゃん時こそきばっていくしかなかばい。『血をすゝり涙して』の精神たい。

[参考・引用]
[1]「お帰り、くまモン!」子供たち大喜び 活動再開、被災地を訪問、産経WEST、2016年5月5日、
http://www.sankei.com/west/news/160505/wst1605050037-n1.html
[2]クルマで遊ぶ!クルマでひらめく!、GOETHE、2014年12月号、幻冬舎
[3]小山薫堂、Wikipedia、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%B1%B1%E8%96%AB%E5%A0%82
[4]BMW、くまモン仕様のMINI「くまモンMINI」を発表、Business Media誠、ITmediaビジネスONLiNE、2013年7月12日、
http://bizmakoto.jp/style/articles/1307/12/news070.html
[5]ジョルノ・くまモンバージョン、ホンダ・ホームページ、
http://www.honda.co.jp/GIORNO/KUMAMON/
[6]KUMAMON×MONKEY、ホンダ・ホームページ、
http://www.honda.co.jp/Monkey/monkeykumamon/
[7]ホンダカーズ熊本 くまモン フロントグリルデカール、スバラ式SUBARU、みんカラ、2013年6月29日、
http://minkara.carview.co.jp/userid/410889/car/1433442/5485844/parts.aspx
[8]くまモンのイラストの支援活動等への利用について、くまモンオフィシャルホームページ、2016年4月19日、
http://kumamon-official.jp/information#106897
[9]「ONE PIECE」尾田栄一郎が被災地へメッセージ。"進撃の巨人"などの人気漫画家「くまモン頑張れ絵」まとめ、Spotlight、2016年4月20日、
http://spotlight-media.jp/article/271586485749544313
[10]日本の新車市場がかなりヤバイ!メーカー好調の裏で国内の新車販売台数が落ち込む理由、国沢光宏、オートックワン、2016年5月26日、
http://autoc-one.jp/special/2729082/
[11]熊本城は必ず完全修復できる! 「ブラタモリ」も手がかりに!? 「工事にかかってしまえば早いんですよ」、三枝玄太郎、産経新聞、
http://www.sankei.com/affairs/news/160422/afr1604220047-n1.html
[12]熊本地震の状況と対応について、九州大学、2016年4月29日、
https://www.kyushu-u.ac.jp/f/27698/joukyo_taiou2_160428.pdf
[13]熊本城をドローン調査 被害拡大の原因は?金沢大、竹野内崇宏、朝日新聞DIGITAL、2016年4月23日、
http://www.asahi.com/articles/ASJ4Q2C6MJ4QULBJ001.html
[14]中通り19(白河市):先人の知恵で蘇る小峰城、福島県ホームページ、2014年8月5日、
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/16005e/cir-hamanakaaizu-naka19.html



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[ 2016/05/29 15:55 ] cars/車のお勉強 | TB(0) | CM(0)

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