ダイビングコースター・バニッシュ

ダイビングコースター・バニッシュ

先週の日曜日、数十年ぶりでジェットコースターに乗った。場所はよこはまコスモワールド。なぜ五十過ぎにもなって、しかもコースターには積極的に乗りたいとは思わないどちらかといえば苦手な部類の乗り物にわざわざ乗ったのか。小6の息子は来月、恒例の卒業小旅行でクラスメイトたちとディズニーランドへ遊びに行く。で、乗りたいアトラクションに合わせてチーム編成をしたらしいのだが、愚息は何を思ったのかバリバリジェットコースター班に自ら志願したという。「お前、ジェットコースターに乗ったことねえだろ?大丈夫なのか?」「ああ、平気平気」と息子。そう、彼を遊園地に連れていったことは当然あるけれど、今までジェットコースターに乗せたことがなかったのだ。我が家はディズニーフリークではないので、彼がランドに行ったのも幼少の頃。よこはまコスモワールドにも比較的最近遊びに行ったが(といっても低・中学年の頃かな)コースターには乗らなかった。チビなのでいつも身長制限に引っかかっていたこともある。とはいえ、妻の提案によりDLに行く前に一度はコースターを経験させようということになった。

「で、誰が一緒に乗るの?」
「お父さんに決まってるでしょ。他に誰がいるのよ。私はその間買い物だから。」と妻。
「へっ?俺?…。」
頼みの長女は美術予備校の日で不在だ。

大観覧車@コスモワールド
コスモワールド名物、大観覧車「コスモロック21」はライティング・イルミネーション改修工事中。

日曜当日、朝から気が重い。天気は少し曇よりしているものの時折陽も射し、まあまあのレジャー日和。朝11時の開園を目指して桜木町駅で下車、コスモワールドへと向かう。結局妻も遊園地について来たが、やはり息子と同乗するのが私の役目であることは変わらない。コスモワールドにはジェットコースター系のアトラクションが3つある。幼児向けのスピニングコースター、急流すべりクリフ・ドロップとメインのダイビングコースター・バニッシュだ。当初軽めのクリフ・ドロップから慣らしてバニッシュという計画だったが、息子はバニッシュ一発勝負で良いという。2人分700円×2を払ってのりばへと上がった。

開門後すぐに入ったので園内はまだ人もまばら。でもダイビングコースター・バニッシュは既に第1陣が出発の時を待っている状態で、我々父子は第2陣の先頭となった。初陣の「キャーッ!」という声を聞きながらカメラ・ケータイ含む荷物を預けて先頭に乗り込む。着座姿勢は背もたれが立っていてやや前のめり。これも演出設計なのだろう。息子はニコニコしているが、私は父親の威厳を示すため余裕の風を装った。いよいよ車両が動き出す。ファーストドロップに向けて急な坂(「巻き上げ」というのだそうだ)をゆっくりと昇るこの時間帯が一番ドキドキする。昇り切って右に旋回しながら徐々に加速してあとは一気に。

水中突入

コスモワールド自体がこじんまりとした遊園地なので、コースの規模は小さい。コース概要は[1]を参照いただきたいが、走路全長744.18m、最高時速90km、乗車時間は約2分半のコースだ(製造元の泉陽興業ホームページでは、走路全長830m、最高時速75km、乗車時間は約3分半となっている)。参照元には”ファーストドロップと言っても、この程度なので、いわゆる「ドロップ感」には乏しく、どちらかと言えば、ただ「スタートしたな」といった感じ。”と書いてある。どこが「スタートしたな」といった感じじゃ~。このコースターの売りは「水中突入」。ファーストドロップから2つのアップダウンでややきつめのGを感じながら、プール内に空けられた狭い穴に突入するのだ。けっこうギリギリ感があるのでここが一番怖かったかな。[1]にも解説があるように先頭に乗っていると、水しぶきには気付かなかった。トンネルを抜けて少し落ち着いたかなと一瞬思う頃、最後の水平2回ループ。回転半径が小さいので、この部分のGはかなり強烈だ。「怖い」といよりは、解説どおり「効くーっ」て感じ。私は常にメガネが飛ぶのを気にして100%楽しめなかったところもあるが、初心者には程よい構成でたまにはこういう“風”を感じながらのスリル感を味わうのもいいなと思った。今度来るときは(いつ来るんじゃ)メガネバンドかゴーグルが必要だな。肝心な息子の感想は?。終始ご機嫌で「むちゃくちゃおもしれー」だと(やべえ、こいつかなりのスピード狂とみた)。DLを楽しんで来なはれ。

The Motorcycle Diaries
こういうスタイルでジェットコースターに乗るのはシャレオツか?(映画『モーターサイクル・ダイアリーズ』より)
引用:http://blog-imgs-41.fc2.com/t/a/r/tarro/20090414092809777.jpg

時速300kmオーバーで駆け抜けるF1パイロットの体感Gはこんなものじゃないと息子と話をしたけど、彼らはジェットコースターなんて平気のへっちゃらなんだろうね。今回の試乗はこれ一本。お昼と買い物をランドマークで済ませた後、私は家族と別れて横浜を少しブラブラした。ここからはおっさんの渋い古書店散策。

なぎさ書房
さようなら、なぎさ書房

野毛の『天保堂苅部書店』、日ノ出町の『黄金町アートブックバザール』を梯子して、伊勢佐木モールへ。古ツアさんの情報で閉店すると聞いていた関内の老舗『なぎさ書房』ももう店じまいしちまったかなと近くまで行ってみると、まだやっとるではないか。しかも50%オフの閉店セール中。店内の雰囲気を目に焼き付けながらじっくりと本を探す。フォード・アングリアがいい感じに描かれた古いイラスト画などもあったがちょっと値段も高い。ここで最後に購入させていただいたのは、トッパンののりものえほんと河出書房新社版のメグレ警視シリーズ、そして『劇空間のデザイン』(リブロポート)の3冊。最後の書籍はデザインの道に進もうとしている娘用だ。最近舞台芸術、英語ではセノグラフィー(scenography)という分野にちょっと興味があると言い出した長女。なかなか面白いポイントを突いて来たなと思っていた。調べてみるとこの関係の本ってあまりない。この本は1984年に刊行されたOISTT(※)日本センター編の古い書物だが、日本語で体系的にセノグラフィーを紹介した唯一の専門書ではないだろうか。帰宅して娘に渡したら「なにー、ありがとう。でも字ばっかり。絵が少ない。」と宣ふ。ダメだこのアホ娘。

(※)OISTT、現在のOISTAT(仏:Organisation Internationale des. Scénographes Techniciens et. Architectes de. Théâtre. 英:International Organisation of. Scenographers Theatre Architects)は劇場に関する唯一の国際機関。舞台美術、劇場建築及び劇場技術関連事項に関する知識と実務の国際交流を促進し、支援することを目的としている[2]。

『なぎさ書房』にお別れをして京急黄金町駅に向かう途中、これまた突然の閉店情報を聞いていた『たけうま書房』のあったビルの横を通る。オデオンビルの『先生堂』、『伊勢佐木書林』とかつてこの界隈にあってお世話になった個性派店を懐かしく思いながら、次々と閉店していく横浜の古書店事情に溜息が漏れる。横浜散歩の最後でジェットコースターに乗ればよかったかな。

さぎさ書房購入本

[参考・引用]
[1]よこはまコスモワールド、
http://drkssk27.web.fc2.com/zekkyou/cosmo/cosmo.html
[2]OISTAT日本センター・ホームページ、
http://www.oistat.jp/
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[ 2016/01/23 18:34 ] vehicles/のりもの | TB(0) | CM(0)

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