The wheels on the bus

先日、長男がまた入院した。早朝、突然の嘔吐の後にけいれん(ひきつけ)を起こしたのだが、前回2回と異なり、今回は無熱性けいれん。脳波異常もウイルス感染、腫瘍等もなかったのだが、無熱性(初回ではあるが、熱性も含め今回3回目)ということと、けいれん時間も長かったので、てんかんの疑いもある。医師と相談した結果、原因ははっきりしないが、抗てんかん薬による予防的治療を行うことにした。少なくとも2年間の投薬で様子を見ていくことになる。多少生活に不自由さは生じるが、先生からは近眼でめがねが必要なご両親と一緒ですといわれ、少し楽になった。ウチのじいさん、ばあさん連中も毎日大量の薬を服用しているもんな。そう、前にも述べたが、ほとんどの人は何らかの障害を抱え生活している。幸いにして、現在は今までとなんら変わりなく元気である。今後、何もないことを祈りたい。

子供、特に幼児の入院はやっかいだ。母親も付き添いで一緒に入院したのだが、窮屈でクソ面白くない病院生活は大人でも長居したくない。ましてや、3歳児にとっては地獄である。点滴を打たれ、心電図の電極を付けられた姿で、毎日のように「おうちに帰りたいよー」の叫びの声を聞くのは、本当に辛かった。7歳の長女も辛さを我慢していたのか、弟への面会前の車中や、面会後の自宅では淋しさがこみ上げて号泣。二人ともよく3泊4日の入院生活を耐えたものだと、我が子ながら褒めてあげたい。母親も看病疲れと、今後への不安で肉体的・精神的にダメージを受けている。しばらく家族へのケアが必要だ。(もっと重篤な病気で長期にわたり入院生活を余儀なくされている、多くの入院患者とそのご家族は本当に大変だと思います。)

そんな退屈な入院生活のお供にと、病院にクルマ絵本を持って行ってあげたのだが、彼のリクエストの一冊が今回紹介する”The Wheels on the Bus”(Paul O. Zelinsky・作、Dutton Children's Books)である。



「The Wheel on the Bus」は英語圏では誰もが知っている有名な童謡。娘の通う英会話教室のCD教材にも収録されている。同じタイトルの絵本も数多く出ているが、この本はたまたま書店の洋書コーナーに置かれていたもの。ポップアップ絵本、いわゆる「しかけ」絵本だったことと、色使い、登場する人物の表情が非常に素敵だったために、思わず購入してしまった。

この本に対する当時2歳の息子の食いつきはすこぶる良かった。それまであまりポップアップ絵本を見慣れていなかったせいか、動く絵本にいたく感動したようだ。またしかけの工夫もよくできているのだ。



廻るタイヤ(round and round)から始まって、ドアの開閉(open and shut)、お客さんの乗車(out and in)、窓の開閉(up and down)、雨の中のワイパー(swish and swish)、凸凹道でがたごとばんたん(bumpty bump)、車中で泣く赤ちゃん(waah! waah!)等々、子供を飽きさせない。息子は特に、泣きじゃくる赤ちゃんをシーッとあやす母親のシーンが好きで、指を口にあてて「しーっ」と言っていたっけ。それ以来、この本は大のお気に入りの一冊となった。

小さい子供に「しかけ」絵本を与えるのは冷や冷やものだ。子供は力任せに「しかけ」を引っ張るので、すぐに破られたり、ちぎられたりする。特に、私の大事なコレクションであり、こんなきれいな本であるとなおさらである。この本を読む場合には、必ず私が横につき監視することにしている(^^;)。

裏表紙には「The Wheel on the Bus」の簡単な譜面と歌詞が掲載されている。[1]によれば歌詞はいろいろとバージョンがあるようだが、各シーン毎が歌になっている。

The wheels on the bus go round and round,
round and round, round and round.
The wheels on the bus go round and round,
All over town.

The doors on the bus go open and shut,
open and shut, open and shut.
The doors on the bus go open and shut,
All over town.

The people on the bus step out and in,
out and in, out and in.
The people on the bus step out and in,
All over town.
とこんな感じで、どんどん続く。

Paul O.Zelinsky
Paul O.Zelinsky

作者のPaul O. Zelinsky氏は、"Hansel and Gretel"で1985年度、"Rumpelstiltskin"で1987年度、そして"Swamp Angel"で1995年度と、これまで3回コールデコット・オナーブック(次席)に選ばれている。98年、"Rapunzel"で初の大賞受賞。日本で紹介されている作品は、『世界一大きな女の子』(原題"Swamp Angel"、アン・アイザックス・文、落合恵子・訳、富山房、1996年)、『みんなおやすみ』(ミラ・ギンズバーグ・文、おおばみなこ・訳、ほるぷ出版、1985年)、そして、『Dear Mr. Henshaw ヘンショーさんへの手紙』(講談社ワールドブックス版、ベバリー・クリアリー・著、谷口由美子解説、1996年)等がある[2]。絵本作家の中では相当な実力者である。


The Wheels on the Bus"DVD版

さて調べてみると、なんと本書のDVD版が発売されている。リージョンコードは1(米国・カナダ)となっているが、日本の機器(通常リージョン2)では再生できないのだろうか。息子に買ってやれば相当喜びそうだが、要調査である。

ちなみに動画のサイト[3]も見つけたので参照されたい。

[参考・引用]
[1]Wheel on the bus、お母さんのマザーグーズ、
http://nurseryrhymes.seesaa.net/article/2689016.html#more
[2]巻頭特集「1998年コールデコット賞受賞作 Paul O. Zelinsky "Rapunzel" 研究」、月刊児童文学翻訳、98年9月号(No.2)、
http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/1998/09.htm#tokushu
[3]"The Wheels on the Bus"、zippitoons.com、
http://www.zippitoons.com/Wheels.htm

The Wheels on the BusThe Wheels on the Bus
(1990/10)
Paul O. Zelinsky

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