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きゅうきゅうしゃのぴぽくん

Posted by papayoyo on   0 comments   0 trackback

きゅうきゅうしゃのぴぽくん

年度も変わり、桜も見ごろの季節。首都圏では今週末くらいまでが花見のピークとなりそうだ。今回紹介する絵本は、桜満開の季節の気持ちの良い春の朝、まさに一昨日のような一日が話のスタートとなる。タイトルは『きゅうきゅうしゃのぴぽくん』(砂田弘・作、高橋透・絵、偕成社)。主人公のぴぽくんは大忙しい。春は1年で1番交通事故が多いからだ。


「きゅうきゅうしゃのぴぽくん」一部

みどりまちしょうぼうしょに属する救急車ぴぽくんは、夜もゆっくり眠れないほどの激務で、人助けに奔走している。けれども町の人たちには、音がうるさいとか、渋滞中でも我が物顔に走るとか言われ、誰もぴぽくんの使命を理解してくれない。

そんな中でも、くじけずに頑張り続けられるのは、いつも応援してくれる幼稚園児の腕白少年、マサシくんの存在だ。「きゅうきゅうって えらいんだぞ。けがをしたり、びょうきになった ひとをたすけるんだよ。」彼は、ぴぽくんの大切さをよく理解している。ある夏の日、ぴぽくんが病院に運んだ交通事故の被害者はマサシくんだった・・・。

救急車は消防自動車と並んで、小さい子供たちには大人気のはたらく車。けれども消防車の絵本は数あれど、救急車の絵本は意外に珍しい。病気とか事故といったネガティブイメージがあるからなのか?長男も2月にインフルエンザにかかり、熱性けいれんで初めて救急車で運ばれ、3日間の入院となった。確かに二度とお世話になりたくはない車だけど、ネガティブイメージは火事も同じはず。なぜだろう?

作者の砂田弘さんは児童文学作家。現在の大韓民国に相当する地域で生まれ、いわゆる外地からの引揚者として育つ。早稲田大学文学部仏文学科卒業。大学在学中に早大童話会に入会を機に創作活動に専念。1981年から1984年まで山口女子大学教授を務めた。欠陥車によって引き起こされた事故に巻き込まれたタクシー運転手の葛藤を描いた『さらばハイウェイ』で、日本児童文学者協会賞受賞。その他の作品に『東京のサンタクロース』、『道子の朝』、『おばあさんのとっくり』、『二死満塁』、『三人で見た空』、『少年探偵事件ノート』、『砂田弘評論集成』など多数の創作・伝記・評論がある[1]。『さらばハイウェイ』については別な機会で紹介したい。

挿絵の高橋透さんは、既出『せかい一しゅうだいレース』の作者でもある。1939年東京生まれ。日本デザインスクール卒業。児童出版美術家数連盟会員、絵本作家の会会員。数多くののりもの絵本を書かれている[2]。

月別交通事故件数
月別交通事故件数[3]

春は1年で1番交通事故が多いというのは、必ずしも正確な表現ではない。平成18年度の交通安全白書に報告されていた月別交通事故件数データ(平成17年度データ)によれば[3]、1年間の事故件数の推移は、右肩上がり、すなわち12月度が最も多い。確かに春先、3、4月頃には一旦増加する傾向があるものの、最も多いわけではない。最も忙しい年末、年度末、新年度に入ったばかりでまだ新生活に慣れない春先に事故は起こりやすいということか。

今週末から長男も幼稚園に入園。長女も2年生へ進級で少し緊張感も薄れ、子供たちの交通事故リスクの増える時期。かくいう私も、5月の連休明けから職場の移転に伴い、通勤時間が20分→2時間へとリスクが格段に増加する。

救急車には絶対に乗りたくないものだ。絵本だけのヒーローに留めておきたい。



[参考・引用]
[1]砂田弘、Wikipedia、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A0%82%E7%94%B0%E5%BC%98
[2]きゅうきゅうしゃのぴぽくん、砂田弘、高橋透、偕成社
[3]交通安全白書、第1編、第1部、第1章、第2節「平成17年中の道路交通事故の状況、p16、
http://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/h18kou_haku/h18koutuu-genkyo-1-1-1-2.pdf
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