最後の忠臣蔵

15日の未明、池宮彰一郎の「最後の忠臣蔵」(角川文庫)という歴史小説を読了。本書は新潮文庫版「四十七人目の浪士」を改題したもので、同名で映画化もされている。全く意識していなかったが、読み終えたのは本当に討入りの時間帯だった。毎年師走14日は泉岳寺で赤穂義士祭が催されているが、ニュースを見ていなかったので全く気付かず。ちなみに討入りは元禄15年12月14日となっているが、実際は15日未明のこと。でもこれも旧暦で本当は1703年の1月30日、いや31日未明ということになるのだが…。偶然とはいえ何か目に見えない力を感じて少し背筋が寒くなった。この本は、四十七義士のうち唯一の足軽、寺坂吉右衛門こと寺坂信行が主人公。彼は討入り後、泉岳寺で姿を消したので、直前逃亡説や大石密命説などいろいろ諸説があるのだが真相は不明。本書では内蔵助の命を受け、戦さの生き証人として、また志士縁者のその後を支えるよう託されたというプロットである。池宮は晩年、司馬作品の盗作疑惑で糾弾され作家生命を絶たれたが、この作品は綿密な調査・考証と独創的な解釈に基づいた池宮の筆冴える後世に残る名作といってもよい。2010年に同名の映画化もされ、DVDも出ている。小生未だ視聴していないが、是非この冬休みにでも借りて観てみたい。300年以上も前の忠臣の義に心揺り動かされるのも歳のせいだろうか。政治家も経営者も、多くの日本人が独りよがりになっている今の日本の世相に対する絶望感なのか。大石良雄、草葉の蔭でいかに思ふらむ。

最後の忠臣蔵 (角川文庫)最後の忠臣蔵 (角川文庫)
(2004/10)
池宮 彰一郎

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最後の忠臣蔵 [DVD]最後の忠臣蔵 [DVD]
(2011/06/15)
役所広司、佐藤浩市 他

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