想像してごらんby王様

12月8日。72年前の今日、アメリカと大戦争をおっ始めたとは、自宅から見える横須賀湾に海上自衛艦船と空母ジョージ・ワシントンが並ぶ光景からはとても想像がつかない。我々の世代にとっては真珠湾攻撃の日というよりは、ジョン・レノンの命日として強く刻印されている。33年前のこの日、ジョンはファンと名乗る一人の男の凶弾に倒れた。私は翌年受験を控えた高校3年生。もちろん私にとってもショッキングな事件だった。クラスメイトには、落ち込んで1週間くらい学校を休んだ奴もいた。11月に久々のニューアルバム「ダブルファンタジー」が出たばかりで、この訃報のこともあって大ヒットとなったことは言うまでもない。お袋はこのアルバム(LPレコードね)を買っていいよと言ってくれたが、結局は買いそびれてしまった(ちょっとHな曲もあって、ウブな高校生にとっては刺激が強すぎたこともある)。ジョンといえば「イマジン」。実はこのアルバムもCDを含め持っていない(所有したことがない)。歴史的名盤を初めて買うのはちょっと気恥ずかしいものだ。LPならば擦り切れるまで聞き込んだのでまた新しく買い替えと言えるけど、CDではそういう言い訳もできない。その代わりと言ってはなんだが、ジョン・レノンの楽曲を日本語でカヴァーした王様のCDアルバム「想像してごらん」(FHCF-2341、FUN HOUSE)を私は愛聴している。

収録されている曲は、“Imagine”“Jelous Guy”(いずれもアルバム“Imagine”より)、“Mind Games”(同名アルバム“Maind Games”より)、“LOVE”(アルバム“John Lennon”より)、そしてこの時期の定番“Happy Xmas(War Is Over)”(シングル曲)の5曲。王様によるタイトル訳はそれぞれ、「想像してごらん」、「やきもち男」、「精神遊び」、「幸せなクリスマス(戦争は終わった)」、「愛」。「やきもち男」「精神遊び」って。日本語にするとスゴイことになる。

王様
王様、ふざけた風体をしているがロック魂は熱い

母国語として英語を解せない私が原曲を聴いた場合、意味を理解できたとしても一旦は「翻訳」という脳内フィルターを通っている訳で、ストレートに心には響かない。じゃあ日本語で聴けばいいのかというと、原詞の微妙なニュアンスまで感じ取ることは難しいだろう。これは小説の翻訳などでもいえることだ。でもこの王様の訳詞による曲を聴いていると、大げさに言えばジョンの魂の声を感じることができるのだ。王様の訳もうまいのだが、名曲というのは言語をも超えるのだということを改めて気づかせてくれる。その理由の一つには、ジョン・レノンの詞のシンプルさもあると言えるだろう。

想像してごらん 国境のない世界を
そんなに難しくないさ
命を奪う武器もなくて
宗教の違いもない
想像してごらん 全ての人間を
平和に生きている

僕は夢見人かも知れないけれど
一人ぼっちじゃないよ
いつの日か仲間になって
世界がひとつになる



中共の傍若無人ぶりにははらわたが煮えくり返ることもあるけれども、この曲・詞を聴くと冷静になれる。武力による解決は絶対に避けなければならない。しぶとく話し合いを続ける、相手に理解を求め続ける、敢為堅忍の精神を忘れぬことだ。72年前の12月8日を思うと、そのことは我々子孫の責任だ。自分の職場にも大陸出身の中国人は結構いて、普段一緒に過ごしている彼らと突然袂を分かち敵どおしになるなんてやはり想像できないのだ。彼の国の人たちも「想像してごらん」。

なりきりジョン・レノンby王様
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