夢の車

もう一冊、シトロエンの「夢の車」の絵本を紹介する。『夢の車』(今村幸治郎・著、ソフィー水鳥・仏語訳、二玄社)、31篇のシトロエンをモチーフとしたエッセイ(フランス語訳付)と絵で構成された今村幸治郎画文集である。2CV、DS、メアリ、アミ6、Hトラック等々、シトロエン好きは必携の大人の絵本だ。

今村幸治郎画伯は、その世界ではシトロエン画家として有名。1953年5月1日和歌山県生まれで、1975年武蔵野美術大学美術学科油絵専攻卒業。『夢の車』以外にも何冊かの画集を出されており、最近は『きんぎょのゆめ』という絵本も出版されている。紹介した『夢の車』の文中には私の好きなビル・エヴァンスの名前が出てきたり、チャーリー・パーカーやマイルス・デイヴィスが絵のモチーフになったりと、JAZZも大変お好きのようだ。彼のHP、「kojiro art museum」もあるので、興味のある方はそちらにアクセスいただきたい[1]。

がくくんとあまんだちゃん
がくくんとあまんだちゃん

今村画伯の幻想的な絵のほとんどに、可愛いロボットのキャラクターが描かれている。「がくくん」と「あまんだちゃん」というのだそうだが[2]、何故このキャラクターが描かれているのか、何かの象徴なのかなど前々から気になっている。

「夢の車」一部

ちなみにHトラックは、この本の中では「九月の朝」というタイトルで登場する。一文を抜粋すると「Hトラックはなぜか僕に、子供の頃を思い出させる。虫の様な顔がそうさせるのだろうか?(中略)今の街には生き物のような車が走っていないことに気がついた。・・・・」

私はHトラックをブルドックのような顔と表現したが、そうか虫顔かあと再認識した。私がHトラックになにか郷愁を感じるのは、子供の頃楽しんだ虫採りを思い出すのかもしれない。昔の車は非常に個性的なデザインが多かったが、機械に命を吹き込むために生き物の姿を投影していたのかもしれない。それにしても昨今の没個性な車のデザインは何とかならないものだろうか。まあ、空力特性、安全車体構造、要素部品のパッケージングを最新科学で最適設計すれば、おのずと同じ形態に収束するのは仕方がないか。少なくとも近年モーターショーで登場するコンセプトカーの「生き物」ならぬ「妖怪」デザインは再考が必要だ。

本当にワクワクするような「夢の車」を見てみたい。

[参考・引用]
[1]kojiro art museum、
http://www.2cv.gr.jp/index.htm
[2]藤の屋文具店、
http://plaza.rakuten.co.jp/fujinoya/4000

夢の車―今村幸治郎画集 (NAVI BOOKS)夢の車―今村幸治郎画集 (NAVI BOOKS)
(1992/12)
今村 幸治郎

商品詳細を見る
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメントの編集・削除時に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)


    トラックバック

    Trackback URL
    Trackbacks


    最近の記事