GreenFan

日本の夏は東南アジアより暑いのだそうだ。4日連続で40℃を超えた高知だけではない。日本全土がである。確かにここ最近の東京の気温を調べてみると、シンガポールやジャカルタよりも暑い。もう日本はどうにかなっちまっている。我がマンションは海沿いの高台に位置するので、真夏でも風が海から山からとよく通る。クーラー要らずと羨ましがられていた。今までは。こういう生活を何年も続けているので、我が家全員、冷房というものが大キライである。冷房の効いた部屋に長く居ると体調を崩してしまう。しかし、さすがに先週末からの酷暑続きでは文明の利器のお世話にならざるを得なかった。昼間は涼しい場所を求めて外出をすればよいのでまだいい。ところが問題は夜、就寝時である。あまりの暑さで海洋と陸地の温度差が少ないせいか、例年の心地よい風が寝室を通り抜けてくれない。家が狭いので、いまだに家族全員一つの部屋で川の字になって寝ているのだが、冷房をつけっぱなしで寝る訳にもいかない。そこで新しい扇風機を買うことにした。購買ポイントは静かで自然に近い風を出力してくれるモノ。

近所の家電量販店でDCモーター式の静音扇風機コーナーをチェック。東芝、パナソニック、シャープなどの大手から、ツインバード、山善、プラスマイナスゼロなどの新興勢力までいずれもDCモーターの採用と羽根の形状の工夫等でなかなかの静粛性。その中でも、私が以前から注目していた機種で、量販店も勧めていたのがバルミューダ(BALMUDA)という日本のベンチャー企業による「GreenFan」という扇風機だ。

GreenFanの風独自の2重構造ファン

まず、デザインの秀逸性は他社製を凌駕する。日本の大手は何故このようなデザインができないのだろう。静粛性については、動作音が13dBと蝶2羽のはばたき音と同等なのだそうだ。店員もその実力は群を抜いていると言っていた。消費電力も4段階ある風量の最弱運転時でわずか2W。従来の扇風機が約30Wということだから驚異的なスペック。そしてGreen Fanの一番の特徴はその独特な羽根の形状にある。外周と内周の異なる14枚の羽根構造により、2種類の速度の風を送り出す。2つの風が集中し、ぶつかり合うことで、風が拡散しながら自然に近い状態で遠くまで届く仕組みになっている。

他の機種に対して上記のようなアドバンテージがあるだけあって、問題なのはその値段。2013年モデルのGreenFan2+で直販価格が34,800円、小型廉価版のGreenFan miniで24,800円と強気の価格設定になっている。バッテリー搭載のコードレスタイプであれば、さらに1万円が上乗せされる。他の機種であれば2万を切るものが幾つかあったので、最後まで悩んでしまったが、決定打となったのは、インジケーターを任意に消灯できること(リモコンのみ機能)と重量。夜間就寝中に扇風機を使用する場合、インジケーターの灯りは結構気になるものである。本機も点灯時は結構明るいが、稼働中でも消すことができる。そして重量は2+の標準モデルで約3.8kg、miniで約2.5kgと他機種に比べて圧倒的に軽い。それは、他の扇風機のようにスチール製ではなくプラスチック製だからである。といっても強度(特に首の部分)はスチール製に比べ何ら遜色はない。ちょっとしたところに気の利いた設計思想が背中を押した。

GreenFanインジケーター
インジケーターにも余計な文字がなくシンプル

さてその量販店では、GreenFan miniのEGF-2100-WGが現品限りで22,500円となっていた。夜間専用機が当初の狙いだったので機能的にはminiで十分である。展示品ということは中古品だろう?と店員のおねえちゃんを説得し、店長にさらに値下げを相談してくるよう指示。最終的に店が再提示した価格で商談成立となった。最終価格がいくらになったかは内緒。

早速使用してみた結果、やはりスペック通りその静粛性には驚いた。下から2番目までの風量であれば、ほぼ無音である。インジケーターも消灯されているので、夜寝室に入った際に何度か扇風機に足を引っかけたくらい。寝ているときも、扇風機が止まっているのかと思いきや、室内を通り抜ける夜風の如く、そよそよと流れる風が実にナチュラルで快適だ。あと、ほほうと感心したことを一つ。息子がふとフロントガードを取り外したときだった。従来の扇風機であれば、プラスチックの留め金でガードを「引っかけて」止める構造になっているので、取り付ける際に結構手間がかかるのだが、マグネットの採用により磁力でシールド部分がくっつくので子供でも簡単に取り付けられる。ちょっとしたところにもユニバーサルデザイン。

扇風機なんて、新興国の企業が手を出す既に完成された商品技術と思うなかれ、まだまだ改善のネタは残っている。大手家電メーカーが業績で苦戦する中、ネット家電だか何だか言う前に本当にユーザーが求める機能やデザインに真面目に向き合って勝負するベンチャー企業の戦略を、少しは見習った方がよい。売れないのは、不景気なのではなく、本当に欲しいものがないのである。最近のクルマも然りだな。欲しいものが見つかれば、多少値段は高くても客は買う。

最高気温
熱帯化する日本[4]

[参考・引用]
[1]比較2013' 扇風機2013年新モデル18機種の性能・価格とおすすめ、モノマニア、2013年8月13日、
http://monomania.sblo.jp/article/57305036.html
[2]BALMUDA / GreenFan 2+ (2013年モデル)、scope
http://www.scope.ne.jp/balmuda_design/greenfan/
[3]あまりにも好評で2台目を購入「バルミューダ GreenFan2+」、やまむブログ、2013年4月18日、
http://blog.kyamamu.com/mono/digi/4124.html
[4]気温の状況、気象庁ホームページ、
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/mdrr/tem_rct/index_mxtem.html

バルミューダ GreenFan mini(グリーンファン ミニ) EGF-2100-WG (ホワイト×グレー)バルミューダ GreenFan mini(グリーンファン ミニ) EGF-2100-WG (ホワイト×グレー)
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BALMUDA

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