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横須賀イエローキャブ  

横須賀イエローキャブ

最近、横須賀市内を走っているとチェッカー・マラソンのような市松模様を施した黄色いワンボックスタクシーを見かけるようになった。先日、娘を近くの駅に送り届けた際に、そのイエローキャブがロータリーに1台客待ちしていた。前から気になっていて家族にもカワイイと評判だったので、車を降りてドライバーさんにお話しを伺うことにした。

ベースのクルマは日産NV200。以前にこのブログでも紹介した。昨年の5月、日産自動車は次世代のニューヨーク市タクシーに同社のNV200をベースとした車両が選ばれたと発表した。2013年後半から導入が始まり、以降10年間独占使用される。同市の次世代タクシーは’07年から検討が進められ、’09年に自動車メーカーに提案を募集した。最終選考に残った日産と現行イエローキャブの9割を占める『Crown Victoria』を提供するフォード、トルコのカルサン・オートモーティブから同社が選ばれたという訳だ[1][2]。

ニューヨークのイエローキャブといえば同市の顔ともいえる象徴的なアイコンで、映画などにもたびたび登場する。私もニューヨークに行った際にはもちろん利用した。そんな街の顔に地元アメリカの会社でなく、しかもコンサバな3ボックスでないワンボックスが選ばれたとはまさに“次世代型”。私はタクシーこそワンボックス車を採用すべきだと大昔から主張している。タクシーを利用する客はほとんど大きな荷物を持っている。あるいは傘をさしている。そして高齢者が多い。そのようなシチュエーションでなぜドアが前に開き、屈んで乗り込まなければならない3ボックスに乗らなければならないのか。確かにロンドンタクシーは3ボックスといえどもその使い勝手は優れているが、これほど普及したスライドドアで広開口、低床フロアのワンボックスを採用しない理由がわからない。次世代タクシーとして日産はともかくワンボックスを採用したNYはさすがだ。しかも誰もがどこからでも黄色=タクシーと認知できるユニバーサルデザイン。

ニューヨーク市のイエローキャブに独占採用された日産NV200
ニューヨーク市のイエローキャブに独占採用された日産NV200

納車は全部で13,000台というから日産にとってはたいした利幅にはならないだろうが宣伝効果は抜群である。グローバルにNYの街角がマスメディアに登場しない日はないからだ。NV200の採用で一つ気になる点があるとすればサスペンション。前後リーフリジット式の板ばねなので乗り心地がどうかな?

さてそうした情報を事前入手した上で、前出のタクシードライバーさんにインタビューを試みる。タクシー会社は東海交通㈱。地元では馴染みのタクシーだ。もともと乗降客の少ない場末の駅だが、近くにお客がいないことを確認してちょっと強面のドライバーさんに恐る恐る声をかけると、快く応じてくれた。

私:ものすごく目立つタクシーなのでお客さんにも人気があるんじゃないですか?
ドライバー(以下ド):いやー、それがタクシーとしてあまり見られないんですよ。形も変わっているし。運転していて注目は浴びるのですが、それも慣れました。

私:これって日産のNV200ですよね。最近ニューヨークのイエローキャブにも採用が決まった。
ド:そうです。基本的にイエローキャブに採用されるものと同じです。日産の社長だか副社長だかのお偉いさんと、うち(東海交通)の社長と小泉進次郎さん(小泉元首相の二男で、横須賀選出の衆議院議員)の雑談の中で(日産のお膝元でもある)横須賀にも同じものを走らせようということになったそうです。進次郎さんには横須賀をリトルアメリカにする構想があるようですし。

私:へえー、そうなんですか。ここはアメリカ人も多く住んでいますし、イエローキャブをよく知っている彼らが興味を持って乗ってくることも多いのでは?
ド:それはほとんどないです。まだNYを走っていないんで(‘13年秋から導入)彼らも知らないんですよ。

私:もっと知名度が上がるといいですね。ちなみに今何台走っているんですか?
ド:2台だけです。我々の車は特装車(特別色塗装車)にデカールを貼ったものですが、今度NV200の基本色にこのイエローが加わると聞いていますから、他の会社もイエローキャブ仕様を走らせるかもしれませんね。先日、日産の商用車担当の役員さんも見に来られ、日産の方も取材しに来られました。

横須賀イエローキャブ
横須賀イエローキャブ 紺のサイドラインがNY版よりいい感じ

(私のクルマがバスの邪魔になるようだったので)
私:お忙しいところありがとうございました。写真を撮らせていただいても構いませんか?
ド:どうぞ、どうぞ。
私:機会があれば次回は是非客として乗ります。それでは。

非常に気さくな方でいろいろと質問に答えて下さった。時間があればもっといろいろとお話しをしていただける勢いだった。きっと普段からこのクルマのことを話したくってしょうがなかったのだろう。横須賀のアメリカ化も街おこしの一助として別に構わないが、黄色いタクシーがたくさん走れば街の景観も明るくなるし、既存のタクシーの概念を打ち破る意味でも、もっと普及して欲しい。そのためにはこんなクルマがあることを多くの方に知ってもらいたい。

[参考・引用]
[1]日産「NV200」がNYの次世代“イエローキャブ”に パノラミックルーフ、乗客用電源、USBプラグなど備えた専用車両を導入、Car Watch、2011年5月5日、
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20110505_443997.html
[2]NYイエローキャブ:「勝利した日産車」と競合車、WIRED ARCHIVES、
http://wired.jp/wv/2011/05/04/ny%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%96%EF%BC%9A%E3%80%8C%E5%8B%9D%E5%88%A9%E3%81%97%E3%81%9F%E6%97%A5%E7%94%A3%E8%BB%8A%E3%80%8D%E3%81%A8%E7%AB%B6%E5%90%88%E8%BB%8A/
[3]米国NYのアイコン・イエローキャブになぜ日産が選ばれたのか、中央日報、2011年5月6日、
http://japanese.joins.com/article/734/139734.html
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Posted on 2012/03/18 Sun. 08:09 [edit]

category: Yokosuka/横須賀

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