グリーン・ホーネット

グリーン・ホーネット

日曜日は妻と娘が大船に出かけたので、息子と2人でお留守番。さーて、このやっかいな元気小僧と夕刻までいかに過ごすかは大問題である。こういうときには、映画でも観て過ごすのが得策だ。前日の土曜日、テレビを観ているとちょうどいい具合に新作DVDの紹介をしていた。おすすめDVDに上がっていたのは「グリーン・ホーネット」(ミシェル・ゴンドリー・監督、2011年米)。ほー、懐かしい。すごいクルマも登場して愚息もかなり食いついている。よし、これだ!ということで息子と一緒にレンタル屋で借りてくる。

勿論、私が懐かしく思うのは40年くらい前にTVでやっていた「グリーン・ホーネット(The Green Hornet)」の方。ご同輩以上の方は良くご存知のことだろう。当時小学生だった我々のヒーローはブルース・リーだった。カンフーのまねごとをしたり、ヌンチャクの練習をしたり、割れ目が出来るまで腹筋を鍛えたり・・・。「燃えよドラゴン」も映画館で朝から晩まで何回も飽きずに観ていた。

オリジナルの「グリーン・ホーネット」(右がブルース・リー)
オリジナルの「グリーン・ホーネット」(右がブルース・リー)

「グリーン・ホーネット」は、そんな憧れのブルース・リーがまだ有名になる前にレギュラー出演していた出世作という触れ込みで、当時テレビで放送されていたのだ(本国での放映が66年、日本では1年遅れの67年らしいので[1]、私が観ていたのはたぶん再放送)。ブルース・リーだけが目当てだったので、彼が”Kato(加藤)”という日本人役をやっていたことと、オープニングシーンにスズメバチ(Hornet)の絵が登場すること以外、内容はほとんど覚えていない。そうそう、これこれ↓



今回息子と観たのはこのリメイク版の映画で、2011年1月に劇場公開されたばかり。ロサンゼルスのデイリーセンチネル新聞社社長の放蕩息子・ブリット・リードは父親が蜂に刺されショック死したことで、急遽新社長となる。一旦はクビにした父の運転手カトーが優れた発明家であり、武道の達人でもあることを知り、正義感に目覚めたブリットは二人でコンビを組んで、夜な夜なロスの悪党を退治することを始める。カトーが開発したスーパーマシン「ブラック・ビューティー号」を愛車に、緑の仮面で素顔を隠した「グリーン・ホーネット(緑のスズメバチ)」として、ロスを牛耳る闇の巨大組織に挑むのだが・・・。

主人公ブリットの表の顔が新聞社の社長であったとは知らなかったが、彼はこんなに不細工(失礼)で冴えない男の設定だったっけ?TV版のブリットは改めて動画を見るとスマートでハンサムなヴァン・ウィリアムズ(Van Williams)が演じていたが、リメイク版のブリットは、カナダ出身のコメディアン、セス・ローゲン(Seth Rogen、全然知らなかった)が頭も悪く、カッコよくもない、女にもだらしないダメダメ人間を演じている。彼の起用でこの映画をアクション・コメディに仕立てたかったようなのだが、笑いの出来は今一つ。美人社長秘書役のキャメロン・ディアスもあまり活かされていないし。

ブルース・リーに代わるカトー役にはジェイ・チョウ(周杰倫)が扮する。台湾出身の作曲家、歌手、俳優で、香港で映画化された「頭文字D THE MOVIE」で主演として映画デビュー。中国、香港、日本などアジア全域で活躍する彼には、日本のファンも多いらしい[2]。日本人役なので、日本人俳優が起用されてもよかった気がするが、カトーの設定はなぜか上海生まれ。彼が上海生まれと聞いて、ブリットは「俺、日本大好き」とのたまうが、上海を日本と間違えるブリットの学の無さを笑いにしたのか、中国も日本もごちゃ混ぜの、いつもながらのハリウッド的アジア認識なのか。同時期にヒットした「スタートレック」のアジア人クルーがMr.Katoだったので、アジア人といえば“カトー”になってしまったのだろうか。

2011年版ブラック・ビューティー号
1966年版ブラック・ビューティー号
(上)2011年版ブラック・ビューティー号(下)1966年版ブラック・ビューティー号

もう一つの主人公、愛車「ブラック・ビューティー号」はオリジナルを忠実に再現(うーん、1966年モデルの方が渋いな)。クライスラー インペリアル1965年型をベースにした黒塗りのクルマは、カトーの開発した様々な飛び道具を揃えている。緑に光るヘッドライトも健在。このようなヒーローアクションものに登場するクルマは、「バットマンカー」のように、兎角スポーツカータイプのぶっ飛んだスタイルになりがちだが、BB号はシックなBOXYセダンのベース車両をあまり弄らず、それが逆に新鮮だったりする。確かに裏の稼業として悪党退治をする訳だから、あまりクルマで目立ち過ぎてもマズイのだ。

さて映画総評だが、なぜ本作にコメディ要素を取り入れたのか疑問が残った。どうせならクールなアクションに徹すればよかったと思う。どちらも中途半端に仕上がった感のあるやや残念な作品。昭和のおじさんとしては、やっぱりブルース・リー版がよかったな。でも、愚息はハイテク装置満載のBB号とジェイ・チョウのアクションを喜んでいたようなのでまあ良しとしよう。

[参考・引用]
[1]グリーン・ホーネット、Wikipedia、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88
[2]周杰倫、Wikipedia、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%91%A8%E6%9D%B0%E5%80%AB
[3]グリーンがやって来る!、キャラクターミニカー秘密基地、
http://charaminicarbase.blog102.fc2.com/blog-entry-328.html
[4]【デトロイトモーターショー11】映画『グリーンホーネット』のインペリアル出現、レスポンス、2011年1月12日、
http://response.jp/article/2011/01/12/150278.html

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[ 2011/06/15 23:35 ] movies/クルマと映画 | TB(0) | CM(0)

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