司馬遼太郎「竜馬がゆく」

今年も気がつけば師走になってしまった。ついこの間、おせちを食べたような記憶があるのだが・・・。この季節になるとNHK大河ドラマの総集編が放送される。今年の「龍馬伝」もいろいろと話題になった。私は特に見る習慣がなかったが、先月28日の最終回だけは小5の娘と視聴した。

娘には近江屋での龍馬暗殺シーンが衝撃的だったようで、かなりショックを受けていた。お龍が遠く海を見ながら龍馬を回想するシーン(真木よう子さんはきれいやなあ)と賛否両論のあった岩崎弥太郎が昇天するラストシーン(弥太郎伝?)も印象的だったようだ。後から録画で見た嫁曰く、「福山龍馬はダメだね。カッコ良すぎて。彼しか見てないもん。」 とはいえ、娘は龍馬に少し興味を持ったようで、どういう背景・理由で殺されたのかを質問された。

龍馬伝
「龍馬伝」より

確かに小学生に正しく幕末の背景を伝えるのは難しいし、そんな小難しい知識も持ち合わせない父親は、面倒くさいので、 「とにかく龍馬は誰よりも世の中の先を行っている人だったのさ。今でいえば、これからのエコの時代、 もうクルマはいらんぜよ!と彼は言ったんだな。そこでクルマが無くなっては困る自動車会社の連中が、龍馬の暗殺を謀ったというわけだ。」なんて適当な説明をする。

これで納得したかどうかはわからんが、「クルマは不要」は極論でも、もう少しマニアックに喩えれば次のようなことだろうか。「もうICE(内燃機関)はいらんぜよ!これからはEVの時代よ。」といったのは、常に世界を見つめる(世界しか見ていない)ゴーン龍馬。これに旧主派ICEガソリン・ディーゼル連合とオイルメジャーが噛み付いた。しかし急激な電動化(尊王攘夷)の流れには逆らえない。龍馬の敵か味方か実のところ良くわからないHEV(ハイブリット)派とFCV(燃料電池)派はさしずめ薩長か。薩摩西郷はFCVのダイムラー、長州桂はHEVのトヨタといったところか。その後長きにわたって政権の要を握るのは、長州なんだよねえ。おっと、その前に戊辰戦争や西南戦争もあるわな。燃費リッター30kmを誇る会津藩マツダの新エンジン「SKYACTIVE」(これについては別途取り上げたい)なんかはICEの逆襲かもしれないし[1]。兎に角、ピュアEVもHEVもFCVも覇権の鍵は電池(西洋文明)が握っている。いうなれば現在は”電池維新”ともいえる自動車の大変革期なのだ。

電池維新か(日産「リーフ」搭載のリチウムイオン電池モジュール) エンジンの逆襲はあるか(マツダ新型エンジン「SKYACTIVE-G」)
(左)電池維新か(日産「リーフ」搭載のリチウムイオン電池モジュール)(右)エンジンの逆襲はあるか(マツダ新型エンジン「SKYACTIVE-G」

ところで「クルマ不要論」は極端といったが、[2]の記事を読むと、まんざらあり得ない話でないのかもしれない。平均的なマイカー(約200万)を購入した場合、年間のコストは約80万円なのだというその記事。ローン代、駐車場代、車検代、保険料に自動車税、それに燃料代や整備費用、外出時には高速代や駐車代もかさむ。確かに平均的な我が家に置き換えれば、年間80万円は実感のある額だ。月になおせば6-7万、20歳から60歳までクルマを乗り続ければ、生涯にわたって3,000万以上を車に注ぎ込む計算だ。クルマをいじることが好きな御仁にとっては、とんでもないお金がかかることになる。タクシーなんて贅沢という前に、よくよく考えてみると車を持っているだけでよほど贅沢な生活を送っている。ただの移動だけならば、電車やバス、タクシー、レンタカー等を使い分けする方が極めて経済的。こんな数字を出されると、「クルマは必要ないね」という空気がどんどん広がっていくような気もする。

龍馬さん、将来のクルマはどうなりますかいのー
龍馬さん、将来のクルマはどうなりますかいのー

「クルマはいらんぜよ!」と世の中を大きく動かすような21世紀の龍馬が本当に登場するかもしれない。 龍馬が今生きていたら、将来のモビリティ社会をどのように俯瞰していたのだろう。

[参考・引用]
[1]エンジンの逆襲!2011年秋、すべてを一新したマツダ車が登場、nikkei TRENDYnet、2010年12月8日、
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101208-00000001-trendy-ind
[2]年間マイカー維持費はタクシー初乗り1100回分との試算、NEWS ポストセブン、2010年12月3日、
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101203-00000006-pseven-bus_all
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