とらたとトラック

とらたとトラック

新年も明けたばかりだと思っていたら、早いもので1月も後半。年明け早々から小沢幹事長の土地購入疑惑、日航の経営破綻と世の中騒々しい。今年は寅年で、小生5巡目に突入の年男である(人生も第3コーナーにかかった頃か) 。寅年にちなんで、トラ(虎)が出てくるクルマの絵本はあるかというと、これがある。トラとトラックをひっかけたのが、本日紹介する「とらたのトラック」(中川李枝子・文、中川宗弥・絵、福音館書店)である。

ぐりとぐら」で有名な中川李枝子さんのやさしい文章と夫である中川宗弥さんのやさしい挿絵。 やさしい夫婦の共同作業による実に絵本らしい幼児向け絵本。とらたシリーズは、このほかに「とらたとおおゆき」「とらたとまるた」「とらたとヨット」などがある。

中川宗弥
中川宗弥

中川宗弥は1932年朝鮮の京城府に生まれる。京城中学在学中に敗戦となり、引き揚げ後、松山中学から東京芸術大学に学び、美術学部絵画科油絵部を卒業。絵本の仕事に「とらた」シリーズのほかに、「ありこのおつかい」、童話の挿絵に「ももいろのきりん」「ノンちゃん雲に乗る」(福音館書店刊)、「チムラビットのぼうけん」(童心社)など多数[1]。中川李枝子については、「ぐりとぐら」を参照のこと。

「とらたとトラック」その1

とらたは道端でひもと転がっているタイヤを見つける。その先に、タイヤの取れた泥だらけのトラックが。とらたはトラックをタイヤにつけ、ひもで泥から引っ張り出して、きれいに洗ってあげた。そこには青色鮮やかなトラックが。トラックはお礼にとらたを乗せてまちを通り抜け、鉄橋をわたって、港へドライブ。

既成概念に囚われない中川氏ののびのびとした自由なタッチがすがすがしい。物語の大半を占める、とらたとトラックだけが描かれたシンプルで平面的な構図から、最後に大型貨物船を背景に小さなとらたとトラックが港を走る奥行きのある大胆な風景画への構図展開が非常に面白い。港の場面は、私の好きなラウル・デュフィをなんとなく彷彿させるような印象を受けた。

「とらたとトラック」その2

この絵本を読んでいて、1999年に東名高速道路で発生した大型トラック追突事故をふと思い出した。飲酒運転の常習トラックが、普通乗用車に追突して炎上、後席に乗っていた幼い姉妹が焼死した悲惨な事故(事件)である。この事故を契機に、飲酒運転が大きくマスコミで取り上げられ、危険運転致死傷罪の成立につながったとされる。

トラックに大トラは絵本だけの世界でということで、今年も交通事故のない1年でありますように。

[参考・引用]
[1]中川宗弥、EhonVani、
http://www.ehonnavi.net/author.asp?n=1331
[2]絵本作家のアトリエ・中川宗弥さん、2008年5月12日、母の友でゆっくり子育て、
http://fukuinkan.cocolog-nifty.com/hahanotomo/2008/05/post_cb52.html
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