ドライブにいこう

いよいよ今年もゴールデンウィークである。お天気の長期予報もよさそうで、さぞやどこも大賑わいと思われた。しかし、突然の豚インフルエンザのニュースで、その盛り上がりも勢いを削がれた格好である。金融クライシスに感染症、世界経済にとっては弱り目に祟り目。まだ日本国内で感染者の報告はないが、海外渡航は勿論のこと、しばらくは万一のことを想定して、国内でもあまり人ごみに出るのは避けたほうがよさそうだ。本日29日からの高速料金一律1,000円の完全実施で、連休中はどこもドライブ族の大渋滞必至と思われたが、豚インフルエンザの件がどう影響するだろうか。いずれにしても、本来なら楽しいドライブの季節なのだが、なんだか気分が乗らないねえ。お金もないし(横須賀はまだ給付金もらってないぞー)。そういうときには、せめて絵本でドライブ気分を満喫しよう。で、今回紹介するのは「ドライブにいこう」(間瀬なおかた・作、ひさかたチャイルド)。

海辺に住む4人家族+子犬がオープンカーに乗ってドライブに出かける。季節は向日葵も咲く初夏。まちを越えて、丘を越え、お花畑を通って、山の村を過ぎる。さらに、谷川を越え、湖を過ぎたら野原でお弁当。お弁当を食べると森の奥へと進む。そして、再び丘を越えて辿り着いた山頂で見たものは・・・。

「ドライブへいこう」その1

ページをめくるたびに、町並みや村、山々や川の自然を描いた緻密なパノラマが広がり、その中を連なるくねくねと曲がりくねった道とその道を走る車たちの描写が風景に奥行き感を与える。そして、これらの絵はすべて時間および空間軸でつながっている。あたかも爽やかな風を顔に受けながら、本当にドライブをしているかのよう。それに、どの風景も昔ドライブに出かけたときに見たような懐かしさを感じさせる。

主人公のオープンカーは真っ赤な日産フィガロ。3ページ目のフィガロのドアミラーに写る後方車両もまた色違いのフィガロ。作者は「フィガロ」ユーザーとみた。若い人は「フィガロ」なんて知らないと思うが、バブル期、日産が面白い車作りをしていた頃のクルマだ。詳細は次回紹介しよう。登場するほかの車には日産キューブやマーチ、Zの姿も見える。間瀬さんは日産党だろうか。でもよくみると、トヨタヴィッツや、ホンダフィット、フィアットのチンクエチェント(500)、ワーゲンビートルなども見つけることができる。車の当てっこ、探しっこをして遊ぶのもまた楽し。

「ドライブへいこう」の日産フィガロ

作者の間瀬(ませ)なおかたさんは、愛知県生まれ。法政大学文学部卒業。出版社勤務を経て、絵本作家として活躍。現在、日本児童出版美術家連盟会員。主な作品に「でんしゃでいこう でんしゃでかえろう」「あめのひのえんそく」「バスでいこう」「パノラマえほん でんしゃのたび」など、本書を含むのりものしかけ絵本シリーズをはじめ、「ゆうびんでーす!」「み~つけた!」(ひさかたチャイルド)、「あらしとたたかったねこのチビ」(ポプラ社)、「のねずみくんのすてきなマフラー」(フレーベル館)、「アヒルのぼうけん かわのたび」(岩崎書店)などがある。

渋滞もインフルも怖いけど、やっぱりこの季節はドライブがしたいなあ。
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