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原子力空母、入港ス  

空母ジョージ・ワシントン@横須賀

キタ、キタ、キタ。ついに米原子力空母ジョージ・ワシントンが25日横須賀港に入港した。全長333m(東京タワーを横にしたのと同じ!)、全幅76.8m[1]のその巨体は間近で見るとやはりでかい(上写真)。近所の奥さんの話だと、前任のキティ・ホークをバルコニーから双眼鏡で覗いていたら、至近距離まで米軍のヘリコプターが飛んできたらしいが(完全に相手からは監視されている)、ビデオとカメラの撮影はとりあえず問題なし。天体望遠鏡を肩に担いだら?ほとんど私は野次馬化しているが(だって、家から丸見えなんだからしょうがない)、この原子力空母の母港化にはいろいろ考えさせられる。

反対行動や意見もいろいろあるし、近隣住民として私も不安や不満は大いにある。しかし何を言っても無駄だと私は半分諦めている。この国の置かれた立場を考えるとね。

敗戦の象徴_厚木飛行場に降り立つD.マッカーサー元帥
敗戦の象徴_厚木飛行場に降り立つD.マッカーサー元帥

忘れちゃいないと思うが、我が国は60数年前、米国に戦争で負けた。正確にいえば連合国に無条件降伏している。「無条件」ということは、こちらの意見はいっさい無視されてもしょうがない負け方だということだ(まあ、条件付降伏というのがあるのか疑わしいが)。当然戦勝国(連合国)に占領され、この占領状態は事実上今も継続していると考えてよい。その占領軍が幸い(?)なことに中国軍やロシア軍ではなく、米国軍ということなのだ。

サンフランシスコ講和条約調印_調印者は麻生首相の祖父吉田茂
サンフランシスコ講和条約調印(調印者は麻生首相の祖父吉田茂)

日本は1951年のサンフランシスコ講和条約で(少なくとも米英には)独立国家と認められたし、在日米軍の駐留は同条約と日米安全保障条約に基づくものだというかもしれない。サンフランシスコ講和条約は、表向きは戦争状態の集結、日本の独立を認められたことになっているが、連合国すなわち国際連合(いずれも英語標記はUnited Nationsなので同一のもの)の憲章には、いまだに敵国条項が存在する。国際連合憲章第53条、第107条では、第二次世界大戦中に連合国の敵国であった国(すなわち日本もこれに含まれる)が憲章に違反する行動を起こした場合、国際連合加盟国は国連決議に拘束されることがなく単独でも無条件に、当該国に対して軍事的制裁を課すことが認められるとしている[2]。2008年現在、この条項は削除されていない。すなわち、公式には日本は未だに国連(=連合国)から監視される対象国なのだ。

当然監視するには警察か軍隊が必要となる。世界の警察を自認する米国軍が日本に駐留して、日本が憲章に違反しないか監視しているのが在日米軍であるというのが私の理解だ。日本を監視するために米軍を駐留させますよというより、世界の安全保障ネットワーク構築のために日本に軍隊を置かせてもらってますよといった方が、日本国民の理解・協力を得られやすいから日米安全保障条約という隠れ蓑を用意したのであろう。

さらにこの条約には地位協定というものがある。これこそ、実態は駐留ではなく占領の証である。在日米軍は、日本国内でありながら日本の法令は適用されず駐在公館並みの治外法権・特権が保証されている[3]事実上の不平等条約である。横須賀じゃ珍しくない、米軍の関係者が基地外で犯罪を犯しても、公務中の場合は米国に裁判権があり、公務外であっても、起訴するまでは日本側に身柄を引き渡してもらえないアレである。とても対等の外交関係とはいえない条約・協定だが、日本は敗戦国、しかも敵国条項で国際的には今なお監視されている身、勝てば官軍、負ければ賊軍。

勿論、戦後の世界情勢の変化によって、米軍基地の表面的な役割は米国の世界戦略に基づいて時代時代で変わってきたのだが、日本監視としての本質的な役割はやはり存在し続けていると思う。私にもアメリカ人の友人はいるし、市民レベルでは友情・信頼関係は築かれていると思うのだが、日本国にとって敗者としての戦後はまだ続いているのだ。

このような複雑な歴史的経緯を考えると、この現状が変わることはまずない。半永久的に。その勝者の監視下で、日本がいい思いをしてきたのも事実だしな。

ジョージ・ワシントンの母港、横須賀
ジョージ・ワシントンの母港、横須賀

とはいうものの。原子力発電所の周囲を強力兵器(爆弾)で取り囲んだ、しかもミサイル攻撃のターゲットになり得る船が、我が家の眼前わずか数キロ先を母港にしていることが気分のいいはずもない。どんなに安全と言われても。私の判断基準は政治的でも、思想的でもない。毎日、私の横でスヤスヤ眠っている幼い娘と息子が、これから先、安全に安心に暮らしていけるかどうかである。引っ越せばいいじゃないかと言われるかもしれないが、私はこの土地が気に入っている。私は半分諦めているといったが、残り半分は、この子たちのためにこの現状改善を諦めきれない自分がいるからだ。

[1]ジョージ・ワシントン(空母)、Wikipedia、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3_(%E7%A9%BA%E6%AF%8D
[2]敵国条項、Wikipedia、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B5%E5%9B%BD%E6%9D%A1%E9%A0%85
[3]日米地位協定、Wikipedia、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E7%B1%B3%E5%9C%B0%E4%BD%8D%E5%8D%94%E5%AE%9A
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Posted on 2008/09/26 Fri. 23:15 [edit]

category: vehicles/のりもの

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