コマツHD985

みちをつくる」で取材協力をしているコマツ(登記社名㈱小松製作所)はいわずもがな、米国キャタピラー社と双璧をなす日本最大、世界第2位の売上高を持つ建機メーカー。07年3月期の売上高営業利益率は12.9%(同期トヨタは9.35%)で、巨人キャタピラー社をも凌駕する優良企業である。そういえば学生時代に小松社員による建機に関する特別講義を受講したっけ。

KOMTRAX
KOMTRAX

コマツの強みを象徴するシステムが以前、テレビで紹介されていた[1]。その名は「KOMTRAX(コムトラックス)」。私も初めて耳にしたのだが、コマツの製品にはすべてGPSが搭載されており、世界じゅうの全てのコマツ建機の稼動場所と、稼動状態、コンディションが本社で掌握できる。このシステムにより、個々の製品の部品交換時期が予測できることで無駄な在庫は減るし、稼動時間が上がっている場所を特定できるので、どこが忙しい、営業の重点地域であるか販売戦略を練ることもできる。また、
1.アイドリングの連続時間から作業員のサボり具合の把握
2.決まった時間に使用するアルバイトもバレる
3.燃料泥棒も発覚
といった副次的な効果もある、恐るべきシステムなのである。

伊豆にあるコマツテクノセンタでは、完全予約制ではあるが小中学生の社会科見学等、顧客だけでなく一般人の見学・体験もできるそうだ。一度機会があったら子供たちと見にいってみたい。イベント開催もあるようなので、定期的にサイトをチェックする必要がありそうだ。

さて、「みちをつくる」に出会って以来、ずーっと気になる建機がある。それが大型クレーン車だ。最近クルマでの通勤中、外出中にもどこかにクレーン車がないか目配せしている。1台で数百トンもの重量物を持ち上げるのだ。力学的に釣り合っているとはいえ、自動車数十台分を一本のブームと4個のアウトリガー(車体横に張り出して接地させることで車体を安定させる装置)とで支えている。なんかドキドキしてしまう。

TADANO AR-1200M
TADANO AR-1200M

本書に登場する大型クレーン車はタダノ社製オールテレーンクレーンAR-1200M。クレーン車には4種類(他、テフテレーンクレーン、トラッククレーン、カーゴクレーン)あって、オールテレーンクレーン(All Terrain Crane)とは、あらゆる路面に適応したクレーン、つまり舗装道路から不整地までオールマイティに走行できるクレーンのこと。大きなクレーン能力を持ちながら小回り性に優れているので狭い現場で大きい吊上げ能力を必要とする作業に使用される。また、公道を走る時には、クレーン部分とキャリヤ(車両)部分を2~3分割に解体して走る[2]。

小回りが利くステアリングは4WS(4輪操舵)ならぬ、前輪6輪と後輪4輪の10WSで、前輪のみ操舵した場合の最小回転半径は11.9m、前輪と後輪を逆位相操舵した場合の最小回転半径は8.5m。クレーン部分の動力源は日産の直6ディーゼルエンジン(7,412cc、180馬力)、吊り上げ能力は最大120トンで、持ち上げられる高さは最大68m。キャリア(車両)部はドイツのFAUN社製で全長12.14m、全幅3m、エンジンはベンツ製のV8ターボディーゼルエンジン(14,618cc、503馬力)を搭載し、最高速度は時速70km(勿論クレーン部が搭載されていない場合)[3]。他にも70トン吊りから、国内最大級の550トン吊りまで、8機種ある。とまあ、常識はずれのスペックだ。

komatsu
tadano

コマツほどブランドの知名度はないが(正直、私も本書に出会うまで知らなかった)、㈱タダノはクレーン車業界では日本最大手、1990年にドイツの名門、FAUN社を買収、連結子会社化し(したがってAR-1200Mは、FAUNブランドではATF120-5というモデル名になる)、現在は自走式油圧クレーンでは世界トップ4の中の一つ、世界シェアも20%強を誇る香川の生んだ世界のタダノである[4]。

タダノでも、毎年夏休みに「夏休み親子工場見学会」を開催しているようだが、香川まで出向くにはちょっと遠いなあ。

[参考・引用]
[1]コマツの世界戦略、コムトラックス、TBS がっちりマンデー!!、
http://www.tbs.co.jp/gacchiri/oa20071216-mo3.html
[2]なるほどクレーン、TADANO Café、㈱タダノホームページ、
http://www.tadano.co.jp/tadanocafe/kidspark/naruhodo/index.html
[3]AR-1200M諸元、
http://www.sawada-uk.co.jp/crane/pdf/17-AR-1200M.pdf
[4]特集:世界・日本のNo.1企業<株式会社タダノ>、jobナビかがわ、
http://info.jobnavikagawa.net/?eid=457790
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