しょうぼうしょは大いそがし

しょうぼうしょは大いそがし

今日は『しょうぼうしょは大いそがし(原題“Bei Der Feuerehe Wird Der Kaffee Kalt”(ハネス・ヒュットナー・作、ゲルハルト・ラール・絵、たかはしふみこ・訳、徳間書店)というクルマノエホンを取り上げる。クルマというよりは、消防士が主人公の旧東ドイツの児童書だ(初版は1969年)。この本を取り上げたのは、以前ネットニュースを読んでいて、現役のレスキュー隊員のインストラクターであり消防団員の方の次のツイートが話題になっているという記事(「日本人の救急隊への対応は最低クラス!? 世界各国の対応を比較したツイートに考えさせられる・・・」)に目が留まったことと、先月の福岡・大分豪雨災害で消防隊員が命がけで救出活動に奔走していた様子をテレビのニュースで見たからだ。他の数ある消防車絵本でもよかったのだけど、挿絵がちょっと素敵だったのでね。この時期、日本では火災よりもむしろ自然災害で消防士に命を守られることが多い。今日の絵本の紹介が、消防車ではなく消防士さんのことをちょっとでも考えるきっかけになれば。
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Left and Right with ANT and BEE

Left and Right with ANT and BEE

今朝起きると「さぶっ!」。なんて夏休みだ。関東はこのところの雨続きで、この天候が20日まで続く予報だ。確かに酷暑はイヤだけど、「あぢぃ…」って言いながらアイス食うのが夏ってもんだろ。セミすら鳴いちゃいねえ。夏休みといえば子どもたちは虫捕りを愉しみにするもんだが、これじゃつまんないはず。来週以降は暑さも戻ってくるようだが、最近学校の夏休みは短いからなあ。とはいえ、その虫たちとの戯れにも十分注意を払う必要があるようだ。この夏、すっかり日本の危険昆虫になってしまったヒアリ。最近国内で世界初の猫を介した感染死亡例も報告されたマダニ。少し涼しくなってくると今度は凶暴化するスズメバチだ。一方海の向こうではGoogleの子会社が人為的に細菌に感染させた蚊2000万匹をカルフォルニア州に放ったらしい。これはジカ熱を媒介する既存生態系には存在しなかったネッタイシマカを撲滅するための策だという[1]。予期せぬ弊害はないというが誰がそれを保証する?ヒアリ対策にも同様な手法が用いられるかもしれないが、何か嫌だ。私が小学生の頃は、親も子も外で生き物観察するのに命の危険なんて考えもしなかった。毒ヘビとは知らずヤマカガシ狩りすらしていた。外来種生物もアメリカザリガニくらいだったかな。結局どれも、人間が極端に生活圏を広げていった結果なのだろう。昨今の異常気象も、(人間にとって)危険凶暴化する生物も、独善化する人類へ大自然からの報復なのかもしれない。さて、今宵のクルマノエホンは、その本来はほとんど危険な存在ではなかった身近なハチとアリがクラシックなクルマでドライブをするという楽しい絵本だ。英国では古くから人気の絵本“ANT and BEE”シリーズの一冊“Left and Right with ANT and BEE”(Angela Banner・作、Egmont UK Ltd.)を取り上げる。

アリのおでかけ

アリのおでかけ

アリである。洒落ではない。この夏、日本中を席巻している昆虫のアレである。ついに、故郷・福岡にもヒアリはデビューした。刺されちゃってるし[1]。尤も、もともと大陸と交流の深い土地だから当然といえば当然だ。今年から騒がれ始めたが、もう何年も前から住みついていたのかもしれない。今のお役所の仕事ぶりを見る限り、とても”鋭い眼”で日々侵入をチェックしていたとは思えないのだ(そんなに予算もついていないだろうし)。それまでニュースでも話題になっていなかったから、我々もほとんど関心がなかった。その辺に徘徊しているアリがヒアリだとは思わないし。たまたま気づかなかった、犠牲者がいなかっただけで、今年の第一報を受けて慌てて調べ始めた、実情はそんなところだろう。もう立派に定住しているのだと思う。だから本日の絵本は『アリのおでかけ』(西村敏雄・作、こどもMOEのえほん)。

JOSEF, THE INDY CAR DRIVER

JOSEF, THE INDY CAR DRIVER

先月末、元F1ドライバー、佐藤琢磨がアジア人ドライバーとして初、インディ500(インディアナポリス500マイルレース)でチャンピオンの栄冠を手にした(もう40歳なんだね)。佐藤は2010年からインディカー・シリーズ(※2)に参戦し、2014年シーズン第3戦で日本人として初めてトップフォーミュラカー・レース(F1、インディ)での優勝を果たしている[1][2]。しかし、今回優勝を果たしたインディ500は、F1モナコGP、ル・マン24時間レースとともに世界三大レースといわれるインディカー・シリーズの中でも特別なレース(「F1のチャンピオン」参照)。昨年が100周年(開催は95回目)の記念レースだったので、インディ500史上、新世紀最初のウィナーとして日本人レーサーが名を刻んだ。米人記者が「日本人が勝ったのは不快」と人種差別的発言も飛び出して大騒ぎになったが[3]、それだけアメリカ人の魂ともいえるレースだということ。トランプを選んだ国なので、その程度の差別意識を陽に陰に抱く輩は珍しくない(言わせておけばよい)。一方で、実力を素直に認める国でもあるから、大袈裟に騒ぐほどのことではないと思う。そのヤンキー魂に火をつけるインディカー・レースの中で期待されている若いアメリカ人レーサーがいる。今回のインディ500では19位に終わった[2]ジョセフ・ニューガーデン(Josef Newgarden)がその人。ジョセフが子ども向けにインディカー・レースを解説する絵本“JOSEF, THE INDY CAR DRIVER”(Chris Workman・作、Josef Newgarden・協力、Apex Legends)が本日紹介するクルマ絵本。佐藤琢磨優勝ニュースの後、「インディ×絵本」でググったらこの絵本が見つかったのだ。

(※1)2014年から大手電気通信事業会社のベライゾン(Verizon)社が冠スポンサーになったため、現在の名称はベライゾン・インディカー・シリーズ[1]。

カナリア・タクシー たかせ・たかしくん

カナリア・タクシー たかせ・たかしくん

今日はタクシーのお話。現実離れした巨大なクルマの話題から一転して日常に戻ってみたい。でも、後述するようにタクシーはクルマの未来の話にも大きく関わる。拙ブログは自動車の絵本をテーマに日々蒐集・調査活動に勤しんでいるが、「紙芝居」というコンテンツも実は重要である。読み聞かせの王道ツールだからね。もちろん紙芝居も絵本の括りで捉えているのだけど、これが結構すてきな素材が見つかるのだ。本日紹介する『カナリア・タクシー たかせ・たかしくん』(渡辺泰子・文、高橋 透・絵、童心社)もその一冊(ん?紙芝居ってどう数えるんだ?)。初版が1967年なので絵や内容が時代を感じさせるのだけど、いいでしょ、高橋 透さんの描く日産セドリック2代目、130型デラックスのカナリア色のタクシーが。これ、数ある高橋作品の中でも色使い、デッサンともに出色の出来だと思うんだよね。スコッチ飲みながら鑑賞できるよ、俺。